テイ・エス テック(7313)投資分析
配当利回り5%超 × DOE3.5%以上 × 株主優待あり。
財務の強さと株主還元の魅力が光る一方、
低ROE・低利益率という課題も抱える
「還元魅力は強いが、収益力の回復を見極めたい」
自動車部品株です。
株主優待は何がもらえる?
優待の中身は「ポイント式のご当地グルメ優待」
毎年3月31日時点で 200株以上 を保有している株主が対象です。
保有株数と継続保有期間に応じてポイントが付与され、 株主優待サイトまたは申込はがきから、 好きな優待品を選択 できます。
優待品は、テイ・エス テックの事業所所在地に ゆかりのある食品・特産品が中心です。
1年未満:3,000pt
1年以上:4,000pt
3年以上:5,000pt
5年以上:6,000pt
| 保有株数 | 1年未満 | 1年以上 | 3年以上 | 5年以上 |
|---|---|---|---|---|
| 200株 | 3,000pt | 4,000pt | 5,000pt | 6,000pt |
| 600株 | 7,000pt | 9,000pt | 11,000pt | 13,000pt |
| 1,000株 | 14,000pt | 17,000pt | 20,000pt | 23,000pt |
| 3,000株 | 24,000pt | 28,000pt | 32,000pt | 36,000pt |
QUOカードではなく、 「食品・地域特産品を自分で選べるカタログ型優待」 です。
宇都宮餃子、梨、みかん、ハム、アイス、 うなぎ、和牛など幅広い商品があり、 食品優待としての満足度は高いタイプです。
現在株価では配当利回りが5%を超え、 PBRも0.7倍弱。
さらに、 DOE3.5%以上 という明確な配当方針があり、 配当の下支えはかなり強いです。
一方でROEや利益率はまだ低く、 「高収益企業を割安に買う銘柄」 というより、 「財務・DOE・優待を評価して保有し、 収益力の回復を待つ銘柄」 と考えるのが適切です。
主要指標
業績・配当推移をグラフで確認
売上収益推移
営業利益推移
1株配当推移
最新1Qの前年比
為替効果に加えて、 主要顧客以外への売上増加、 労務費抑制、 原価低減がプラス要因となりました。
売上収益は回復している一方、 営業利益はピーク時よりかなり低い水準。
その一方で、 配当はきれいな右肩上がり。
つまり、 「業績の弱さを、強い財務とDOEによって支えながら 増配を続けている」 というのが現在のテイ・エス テックです。
最新決算|2027年3月期 第1四半期
| 項目 | 1Q実績 | 前年同期比 |
|---|---|---|
| 売上収益 | 1,128.45億円 | +9.9% |
| 営業利益 | 17.32億円 | +14.1% |
| 親会社帰属利益 | 15.98億円 | +172.0% |
為替効果に加え、 主要顧客以外への販売増加が増収に寄与。
さらに労務費抑制、 原価低減などにより、 営業利益も増加しました。
特に、 主要顧客以外への売上増加 が確認できている点は、 顧客分散という意味でポジティブです。
通期会社予想
| 項目 | 2027年3月期予想 | 評価 |
|---|---|---|
| 売上収益 | 4,400億円 | 横ばい圏 |
| 営業利益 | 130億円 | 利益率改善が課題 |
| 親会社帰属利益 | 80億円 | 回復基調 |
| 年間配当 | 92円 | 増配予想 |
この銘柄の強み
① DOE3.5%以上という強い還元方針
テイ・エス テック最大の魅力は、 単に現在の配当利回りが高いことではありません。
第16次中期経営計画では、 株主還元の基本方針として、
を掲げ、 目標配当をDOE3.5%以上 としています。
DOEは、 当期利益ではなく株主資本を基準にする指標です。
そのため、 単年度の利益が悪化しただけで 配当を大きく削減する必要がなく、 高配当投資とは非常に相性の良い還元方針です。
② 配当は長期で右肩上がり
配当は、 2021年3月期の45円から、 2027年3月期予想92円まで増加。
短期間で約2倍となっており、 増配実績はかなり優秀です。
③ 200株保有で優待メリットが大きい
| 200株保有 | 金額・内容 |
|---|---|
| 投資額 | 約36.35万円 |
| 年間配当 | 18,400円 |
| 初年度優待 | 3,000円相当 |
| 初年度総還元 | 21,400円相当 |
| 初年度総合利回り | 約5.89% |
| 5年以上優待 | 6,000円相当 |
| 5年以上総合利回り | 約6.71% |
200株以上になると株主優待が加わるため、 配当+優待の総合還元が一気に高まります。
④ 財務が非常に強い
自動車部品メーカーは、 景気や生産台数によって利益が大きく変動します。
その意味で、 自己資本比率70%超という財務基盤は かなり大きな強みです。
弱点と注意点
① 収益性はまだ低い
売上収益は回復しているものの、 営業利益率は以前の水準まで戻っていません。
ROEも2%台と低く、 株主資本を十分に利益へ変換できていない状態です。
現在のPERが高く見えるのも、 株価が極端に割高というより、 EPSが低いためです。
今後は、
利益率改善 → EPS回復 → ROE改善 → PBR評価改善
という流れが重要です。
② ホンダ依存
テイ・エス テックは、 長年ホンダグループを主要顧客としてきました。
現在は他OEMへの販売拡大を進めていますが、 主要顧客の生産計画の影響を 受けやすい構造である点には注意が必要です。
③ 自動車市場の景気影響
自動車部品メーカーなので、 世界景気、 自動車販売台数、 原材料価格、 人件費、 為替などの影響を受けます。
④ 配当性向は高くなりやすい
DOE方針と財務余力があるため、 短期的な配当維持力は高いですが、 長期的に増配を続けるためには 利益回復が必要です。
PBR1倍割れはチャンスか
現在PBRは約0.68倍。
会社自身も、 PBR早期1倍以上を目指す方針を掲げています。
現在の低PBRには、 ROEの低さが大きく影響しています。
逆に言えば、 ROEが回復すれば、 PBRの評価訂正が起きる可能性があります。
買い水準
年間配当92円を基準に、 配当利回りから逆算した株価水準です。
| 株価 | 配当利回り | 判断 |
|---|---|---|
| 2,044円 | 4.50% | やや慎重 |
| 1,840円 | 5.00% | 購入検討圏 |
| 1,817.5円 | 5.06% | 現在値 |
| 1,673円 | 5.50% | 積極購入圏 |
| 1,533円 | 6.00% | かなり魅力的 |
配当利回り5%を確保できるため、 長期保有前提なら十分魅力があります。
ただし、 収益力の回復が完全に確認できたわけではないため、 1,800円前後 → 1,700円前後 → 1,600円台 と分割購入する戦略との相性が良いです。
独自評価
高配当+優待株として有力候補
| 評価項目 | 配点 | 評価 |
|---|---|---|
| 配当利回り | 10点 | 10点 |
| 配当継続性 | 30点 | 29点 |
| 財務安全性 | 20点 | 20点 |
| 業績・収益力 | 20点 | 12点 |
| 割安度 | 20点 | 17点 |
| 合計 | 100点 | 88点 |
最終評価
特に配当推移を見ると、 業績が低迷した期間でも増配を継続しています。
一方で、 営業利益率やROEの低さは はっきりとした課題です。
したがって、 「高収益企業を割安に買う銘柄」 ではなく、
「強い財務とDOEを背景に、 配当と優待を受け取りながら 収益力の回復を待つ銘柄」 と評価するのが適切です。
特に、 200株長期保有 では、 配当+食品優待の総合還元が大きく、 優待+配当ハイブリッド銘柄としては Sランク候補 と評価できます。
投資判断
| 項目 | 評価 |
|---|---|
| 配当利回り | ◎ |
| 配当方針 | ◎ |
| DOE | ◎ |
| 財務 | ◎ |
| 株主優待 | ◎ |
| 割安度 | ○〜◎ |
| 業績安定性 | △〜○ |
| 収益性 | △ |
| 長期保有適性 | ◎ |



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