PHARMACEUTICAL REPORT · 2026.08
ツムラ 4540
利回り4.21%・PER約10.7倍・PBR約0.87倍 。 国内医療用漢方薬で圧倒的な競争力を持ち、 長期非減配と増配加速が魅力の ディフェンシブ高配当株。
投資判断の要点
ツムラは、 医療用漢方製剤を主力とする 国内漢方薬市場のトップ企業です。
現在は、 配当利回り約4.21%、 予想PER約10.7倍、 PBR約0.87倍 という、高品質ディフェンシブ株としては かなり買いやすい水準にあります。
優良ディフェンシブ高配当株
利回り・割安度・事業品質のバランスが非常に良く、 高配当ポートフォリオの主力候補になり得ます。
主要投資指標
現在利回りは3年平均を1.11ポイント上回る
| 決算期 | 配当利回り |
|---|---|
| 2024年3月期 | 2.22% |
| 2025年3月期 | 3.15% |
| 2026年3月期 | 3.92% |
| 3年平均 | 約3.10% |
| 現在 | 4.21% |
現在利回りは、 直近3年平均を明確に上回っています。
増配が進んだことに加え、 株価が利益・純資産に対して割高化していないため、 過去比較でも買いやすい水準です。
配当は64円から158円へ急拡大
1株配当推移
| 決算期 | 年間配当 | 前年差 |
|---|---|---|
| 2022年3月期 | 64円 | ― |
| 2023年3月期 | 64円 | ±0円 |
| 2024年3月期 | 85円 | +21円 |
| 2025年3月期 | 136円 | +51円 |
| 2026年3月期 | 147円 | +11円 |
| 2027年3月期予想 | 158円 | +11円 |
最新1Q|売上+15.3%、純利益+47.8%
| 指標 | 1Q実績 | 前年同期比 |
|---|---|---|
| 売上高 | 497億円 | +15.3% |
| 営業利益 | 78.8億円 | +2.1% |
| 経常利益 | 97.5億円 | +57.8% |
| 純利益 | 64.6億円 | +47.8% |
数字ほど営業面は強くない
売上・経常利益・純利益は大きく伸びていますが、 営業利益の伸びはわずか2.1%です。
経常利益と純利益の大幅増益には、 海外子会社向け貸付金に関する 為替差益が寄与しています。
通期は増収・営業増益、最終減益予想
| 指標 | 2027年3月期予想 | 前期比 |
|---|---|---|
| 売上高 | 2,136億円 | +10.9% |
| 営業利益 | 375億円 | +6.5% |
| 経常利益 | 355億円 | −11.3% |
| 純利益 | 262億円 | −6.8% |
| EPS | 351.46円 | ― |
| 年間配当 | 158円 | +11円 |
事業の強み
医療用漢方で圧倒的地位
医療用漢方製剤で高い市場シェアを持ち、 処方実績・ブランド・製造技術・生薬調達網が 強い参入障壁になっています。
ディフェンシブ性
医療用医薬品が中心のため、 景気後退時にも需要が急減しにくく、 高配当ポートフォリオの景気耐性を高めやすい事業です。
高齢化
高齢患者の複数症状、 慢性疾患、 高齢者医療などで 漢方処方の利用拡大余地があります。
女性医療
更年期・月経関連症状など、 女性特有の健康課題に対する 漢方治療の活用拡大が期待できます。
129処方
国内医療用漢方製剤129処方の 1Q販売額は前年同期比6.8%増。 需要そのものは堅調です。
中国成長
国内安定収益に 中国事業が加わることで、 中長期的な利益・配当成長余地が広がります。
中国事業が次の成長源
重点リスク
原料生薬
漢方薬の原料となる生薬は、 中国など海外調達への依存があり、 天候・収穫量・調達価格の影響を受けます。
円安
輸入原料コストを押し上げ、 原価率・営業利益率を圧迫する可能性があります。
国内利益率
1Q国内事業は売上+6.7%に対し、 営業利益は6.0%減少。 主力事業の利益率悪化は要注意です。
在庫負担
生薬の安定供給には 一定量の在庫確保が必要で、 運転資金負担が大きくなりやすい事業です。
設備投資
生産能力増強や中国展開によって 投資キャッシュフローの支出が大きくなる可能性があります。
薬価改定
国の薬価制度の影響を受け、 販売数量が増えても 薬価引き下げで利益成長が抑制される可能性があります。
総合評価レーダー
年間配当158円から逆算した買い水準
この銘柄で狙う投資シナリオ
① 4%超の配当を確保
現在でも年間158円、 利回り4.2%超を確保できます。
② 増配継続
配当性向45%と余裕があり、 DOE5%目標へ向かう過程で 中長期の配当成長が期待できます。
③ 中国成長
国内漢方の安定収益に中国成長が加われば、 EPS・ROE・株価評価の上昇余地があります。
最終判断:優良高配当候補。3,700円台から分割購入可能。
ツムラは、
医療用漢方薬という景気耐性の高い事業を持ちながら、
利回り4.21%、
PER約10.7倍、
PBR約0.87倍、
配当性向約45%という
かなり魅力的なバリュエーションにあります。
短期的には、
国内事業の利益率低下、
原料生薬価格、
為替、
設備投資、
中国事業への投資負担を確認する必要があります。
一方で、
長期非減配、
4期連続増配予想、
DOE5%目標、
中国事業の黒字化という
中長期の株主還元材料もあります。
- 株価・市場指標: TradingView・ツムラ
- 配当履歴: IRBANK・ツムラ配当情報
- 2027年3月期第1四半期決算: ツムラ 第1四半期決算短信
- 株主還元・DOE方針: ツムラ株主・投資家向け情報



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