BUILDING SYSTEMS & SHAREHOLDER RETURN REPORT · 2026.09
三和ホールディングス 5929
DOE10%目安・6期連続増配予想・ROE17.83%・自己資本比率64.0% 。 シャッター・ドアを中心に、 施工・保守・修理まで展開する 高収益・高還元型のグローバル建材メーカー。
投資判断の要点
三和ホールディングスは、 シャッター・ドア・間仕切りなど建物の開口部を中心に、 製造・施工・保守・修理まで展開するグローバル企業です。
現在は、 DOE10%目安、 6期連続増配予想、 ROE17.83%、 自己資本比率64.0%、 PER約12.5倍 と、長期投資で評価できる要素が多くあります。
企業品質は高いが、現在は業績確認局面
配当・財務だけなら上位候補。 一方、米州利益の正常化が確認できるまでは 一括購入より分割購入が適しています。
主要投資指標
146円のうち14円は記念配当
配当推移|6期連続増配予想
年間配当推移
| 決算期 | 年間配当 | 内容 |
|---|---|---|
| 2020年3月期 | 34円 | ― |
| 2021年3月期 | 34円 | 据え置き |
| 2022年3月期 | 36円 | +2円 |
| 2023年3月期 | 58円 | +22円 |
| 2024年3月期 | 78円 | +20円 |
| 2025年3月期 | 106円 | +28円 |
| 2026年3月期 | 130円 | +24円 |
| 2027年3月期予想 | 146円 | 普通132円+記念14円 |
DOE10%「目安」という非常に高い還元方針
DOE投資との相性はかなり良い
会社は最新の株主還元方針で、 DOE10%を目安 としています。
これは一般的なDOE3~5%の会社と比べても かなり高い水準です。
「10%以上保証」ではない
公式表現は DOE10%を「目安」 です。
配当性向も普通配当と総配当で分ける
総配当146円
記念配当を含めると 会社開示の予想配当性向は約50.7%です。
普通配当132円
普通配当だけなら、 50%以下 に収まります。
現在利回りは過去3期平均を上回る
| 決算期 | 年間配当 | 期末利回り |
|---|---|---|
| 2024年3月期 | 78円 | 2.91% |
| 2025年3月期 | 106円 | 2.22% |
| 2026年3月期 | 130円 | 3.68% |
| 3期平均 | ― | 2.94% |
| 現在・総配当 | 146円 | 4.09% |
| 現在・普通配当 | 132円 | 3.70% |
最新1Q|営業利益▲40.8%
| 項目 | 1Q実績 | 前年同期比 |
|---|---|---|
| 売上高 | 1,404.00億円 | ▲0.3% |
| 営業利益 | 58.78億円 | ▲40.8% |
| 経常利益 | 66.51億円 | ▲36.1% |
| 純利益 | 48.42億円 | ▲32.9% |
利益率が大きく低下
売上高はほぼ横ばいですが、 営業利益は約4割減。
地域別|国内好調、米州が最大の問題
日本
価格改定の浸透などにより 増収増益。 国内事業は比較的堅調です。
米州
住宅市場低迷に加え、 工場統廃合、 新システム導入による出荷遅延、 製造効率悪化が発生しています。
欧州・アジア
市場低迷による 販売数量減少が利益を圧迫しています。
通期予想は据え置き
| 項目 | 2027年3月期予想 |
|---|---|
| 売上高 | 6,770億円 |
| 営業利益 | 810億円 |
| 経常利益 | 825億円 |
| 純利益 | 600億円 |
| EPS | 288.08円 |
| 年間配当 | 146円 |
三和HDの事業上の強み
シャッター
商業施設・物流施設・工場・住宅など 幅広い建物で利用されます。
ドア
防火・防煙・セキュリティなど、 法規・安全性が重要な製品を展開します。
施工まで対応
単なる製品販売だけでなく、 設置・施工まで担うことで顧客接点を持ちます。
保守・修理
設置後も点検・修理・更新需要が発生し、 ストック的な収益につながります。
更新需要
建物設備の老朽化によって、 既存物件の交換・改修需要が期待できます。
海外展開
日本だけでなく、 米州・欧州・アジアへ事業基盤を持っています。
財務・収益力は高水準
PERは低いが、PBRは高い
PER 約12.5倍
利益倍率では 15倍を明確に下回っています。
PBR 2.20倍
資産面では 低PBR株ではありません。
重点リスク
米州住宅市場
住宅需要の低迷は販売数量と工場稼働率に影響します。
米州操業問題
工場統廃合や新システム導入に伴う出荷遅延・効率悪化が続く可能性があります。
欧州景気
建設市場低迷により販売数量が減る可能性があります。
原材料・人件費
鋼材・物流費・人件費の上昇が利益率を圧迫します。
価格転嫁
価格改定が遅れるとコスト上昇を吸収できません。
記念配当剥落
14円の記念配当がなくなれば、普通配当増額がなければ総配当は減少します。
DOE10%
目安であり、10%以上を保証する下限ではありません。
PBR2倍超
高ROEが低下すればバリュエーション調整が起こる可能性があります。
海外為替
円高・海外通貨変動が連結利益の円換算額に影響します。
総合評価レーダー
買い水準|普通配当132円を基準に考える
分割購入の考え方
① 3,500円台
総配当利回り4%超。 企業品質を考えれば 少額の打診余地があります。
② 3,300円前後
普通配当132円でも 利回り4%。 長期保有では かなり買いやすくなる水準です。
③ 3,000~3,100円
普通配当でも 4.2~4.4%台。 米州回復と配当維持が確認できれば 積極購入候補です。
最終判断:87点。現在は打診、普通配当4%の3,300円前後を本命に。
三和ホールディングスは、
DOE10%目安、
6期連続増配予想、
総配当利回り4.09%、
普通配当利回り3.70%、
PER約12.5倍、
ROE17.83%、
自己資本比率64.0%、
施工・保守・修理を含むストック性、
国内事業の価格転嫁、
機動的な自社株買い、
という魅力を持っています。
特に、
高ROEを維持しながらDOE10%目安という非常に高い還元を行っている
点は、長期配当株として評価できます。
一方で、
146円のうち14円は記念配当、
普通配当の増配は2円のみ、
DOE10%は下限ではないこと、
1Q営業利益▲40.8%、
米州の住宅需要低迷、
工場統廃合・システム導入に伴う操業悪化、
欧州・アジア市場の低迷、
という弱点があります。
したがって、
現在3,572円では少額の打診、
3,500円前後で段階購入を検討、
3,300円前後で買いやすい、
3,100円前後で業績確認のうえ積極買い、
3,000円前後なら配当維持力を再確認して強く検討
という判断が適しています。
ランキングでの位置づけ
三和HDは、 「高ROE・高DOE・増配・グローバル展開・保守更新需要」 を持つ優良銘柄です。
還元品質
DOE10%目安。 水準だけなら 分析銘柄の中でも最上位級です。
企業収益力
ROE17.83%。 高い資本効率が PBR2倍超を支えています。
現在の弱点
1Q営業利益▲40.8%。 海外利益正常化の確認が必要です。
- 株価・市場指標:2026年9月2日終値基準
- 2027年3月期年間配当:146円
- 配当内訳:普通配当132円+70周年記念配当14円
- DOE:10%を目安
- 予想配当性向:総配当約50.7%、普通配当のみ約45.8%
- 最新業績:2027年3月期第1四半期
- 自己資本比率:2027年3月期1Q時点64.0%
- 3期平均配当利回り:2024年3月期~2026年3月期の期末時点利回り単純平均
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