AUTOMOTIVE COMPONENTS & CAPITAL RETURN REPORT · 2026.08
エクセディ 7278
利回り5.64%・DOE5%下限・80億円自社株買い・優待込み約6.12% 。 クラッチ・トルクコンバータの世界的大手でありながら、 余剰資本を大規模に株主へ返し、 EV時代への事業転換を進める 高還元型の自動車部品メーカー。
投資判断の要点
エクセディは、 MT車用クラッチやAT車用トルクコンバータを主力とする 世界的大手の駆動系部品メーカーです。
現在は、 利回り5.64%、 DOE5%下限、 4期連続増配予想、 80億円の自社株買い、 1年以上保有で3,000円相当の優待 と、株主還元はかなり強力です。
配当収入を増やす力は非常に強い
ただし、現在の350円配当を 永久配当として評価するのではなく、 DOE5%ベースの下限配当も意識したい銘柄です。
主要投資指標
株主優待|100株・1年以上で3,000円相当
WEBカタログギフト
| 条件 | 内容 |
|---|---|
| 保有株数 | 100株以上 |
| 継続保有期間 | 1年以上 |
| 基準日 | 9月30日 |
| 優待内容 | 3,000円相当 |
100株保有時の総合利回り
| 内容 | 年間金額 | 利回り |
|---|---|---|
| 配当 | 35,000円 | 5.64% |
| 優待 | 3,000円相当 | 0.48% |
| 合計 | 38,000円相当 | 約6.12% |
4期連続増配予想
年間配当推移
| 決算期 | 年間配当 | 増減 |
|---|---|---|
| 2020年3月期 | 90円 | 据え置き |
| 2021年3月期 | 60円 | ▲30円 |
| 2022年3月期 | 90円 | +30円 |
| 2023年3月期 | 90円 | 据え置き |
| 2024年3月期 | 120円 | +30円 |
| 2025年3月期 | 250円 | +130円 |
| 2026年3月期 | 300円 | +50円 |
| 2027年3月期予想 | 350円 | +50円 |
DOE5%を下限に安定配当
強い株主還元方針
会社は2025~2026年度の2年間で 総還元性向100%を掲げています。
- 350円配当
- 80億円自社株買い
- 自己資本比率60%を最適水準
- 中計終了後もDOE5%を下限
- 余剰資本は機動的に追加還元
350円配当の余裕度
利益の約9割を配当に回す計算です。
DOE5%下限から見た保守的な配当
現状のBPSを単純に使うと、 DOE5%で支えられる配当は 約264円 です。
350円すべてが下限ではない
現在配当350円に対し、 DOE5%相当は260円台。
現在利回り5.64%は3期平均を上回る
| 決算期 | 年間配当 | 配当利回り |
|---|---|---|
| 2024年3月期 | 120円 | 3.92% |
| 2025年3月期 | 250円 | 5.69% |
| 2026年3月期 | 300円 | 5.42% |
| 3期平均 | ― | 約5.01% |
| 現在 | 350円 | 5.64% |
株価は年初来高値付近ですが、 増配によって利回りは依然として高水準です。
最新1Q|純利益+24.8%、営業利益は+0.8%
| 項目 | 1Q実績 | 前年同期比 | 通期進捗率 |
|---|---|---|---|
| 売上収益 | 751.36億円 | +4.5% | 24.6% |
| 営業利益 | 49.50億円 | +0.8% | 20.2% |
| 税引前利益 | 55.38億円 | +33.3% | ― |
| 純利益 | 33.95億円 | +24.8% | 24.2% |
見た目ほど本業は伸びていない
純利益は大幅増ですが、 本業の営業利益は+0.8%にとどまっています。
- 円安効果
- 売価転嫁
- 二輪製品増加
- 新事業製品増加
セグメント別|AT利益改善、新事業は赤字
| 事業 | 売上収益 | 前年比 | 利益 | 前年比 |
|---|---|---|---|---|
| MT | 193.54億円 | +9.8% | 26.91億円 | ▲2.0% |
| AT | 447.86億円 | ▲0.3% | 36.60億円 | +34.2% |
| TS・産業機械 | 31.39億円 | ▲2.4% | 4.77億円 | +52.1% |
| その他 | 94.09億円 | +22.7% | ▲15.55億円 | 赤字拡大 |
2027年3月期|営業利益+10%、配当+16.7%
| 項目 | 2026年実績 | 2027年予想 | 前期比 |
|---|---|---|---|
| 売上収益 | 約3,039億円 | 3,050億円 | +0.4% |
| 営業利益 | 約222億円 | 245億円 | +10.2% |
| 税引前利益 | 約236億円 | 230億円 | ▲2.7% |
| 純利益 | 約137億円 | 140億円 | +2.3% |
| EPS | 約375円 | 391.72円 | 増加 |
| 年間配当 | 300円 | 350円 | +16.7% |
80億円・5.47%規模の自社株買い
既存事業には強い参入障壁
MTクラッチ
世界各地の完成車メーカー向けに クラッチを供給しています。
ATトルクコンバータ
長年蓄積した流体・振動制御技術が 競争力になります。
産業機械
建設・農業機械向けトランスミッション部品を展開します。
二輪クラッチ
インド・ASEANなど 二輪市場の成長を取り込みます。
補修部品
既存ICE車が走り続ける限り 交換需要が残ります。
世界生産網
自動車メーカーとの認証・供給実績と 世界的な生産基盤が参入障壁です。
最大の課題|EV化
既存AT・MT市場
BEVでは、 従来型のトルクコンバータや MTクラッチが不要になるケースが多くあります。
新事業
- BEV用ワイドレンジドライブシステム
- インホイールモーター
- 商用車向け電動駆動
- HV用トルクリミッターダンパー
- 二輪BEV向け駆動ユニット
- ドローン・非自動車分野
既存事業の現金でEV転換できるか
① AT・MTで稼ぐ
既存車向け事業と補修需要で キャッシュを生みます。
② 株主へ還元
配当・自社株買いによって 余剰資本を圧縮します。
③ EV新事業へ投資
残ったキャッシュを 電動駆動・新技術へ再投資します。
財務は健全。ただし余剰資本は減っている
高利回りだが、事業価値は激安ではない
PER 約16.1倍
一般的な15倍基準を やや上回っています。
PBR 1.18倍
以前のような PBR1倍割れではありません。
重点リスク
配当性向89%
350円配当を利益だけで長期継続する余裕は大きくありません。
DOEとの差
DOE5%が支えるのは現状260円台であり、350円全額ではありません。
還元縮小
中計終了後に特別な高還元局面が終わる可能性があります。
EV化
AT・MT需要の構造的な縮小は最大の長期リスクです。
中国AT
中国でのAT受注減少がすでに表面化しています。
新事業赤字
研究開発負担が大きく、代替利益源にはまだ育っていません。
為替
円高は海外利益の円換算額を押し下げます。
完成車生産
主要顧客の生産台数変動の影響を受けます。
自社株買い終了
買い付け終了後に株価需給が弱くなる可能性があります。
総合評価レーダー
年間配当350円から逆算した買い水準
分割購入の考え方
① 6,200円前後
利回り5.6%台。 優待の長期保有条件をスタートする目的も含め、 25%程度の打診は可能です。
② 5,600~5,800円
利回り6%前後。 PERも15倍以下へ近づき、 価格と高還元のバランスがかなり良くなります。
③ 5,400円前後
利回り6.5%前後。 350円配当維持と業績に問題がなければ 強い買い場です。
最終判断:88点。現在でも打診可能だが、主力ではなく高利回りサテライト向き。
エクセディは、
配当利回り5.64%、
優待込み総合利回り約6.12%、
4期連続増配予想、
DOE5%下限、
年間350円配当、
80億円・5.47%の自社株買い、
自己資本比率60.2%、
JCR格付A+、
AT事業の採算改善、
という非常に強い還元材料を持っています。
特に、
「配当+DOE+自社株買い+優待」
という現在の株主還元力は、
これまで分析した銘柄の中でも上位です。
一方で、
予想配当性向89.3%、
350円全額がDOE下限ではないこと、
2021年の減配実績、
AT・MT需要の構造的縮小、
中国AT受注減少、
新事業赤字、
今後の追加還元余地縮小、
という弱点があります。
したがって、
6,200円前後で優待目的も含め25%程度を打診、
6,000円以下で追加、
5,600~5,800円で積極買い、
5,400円前後なら強い買い場
という判断が適しています。
ランキングでの位置づけ
エクセディは、 「現在の配当収入を一気に増やす力」 に優れた高還元株です。
現在利回り
5.64%。 優待込みなら約6.12%で、 絶対利回りは非常に高いです。
株主還元
DOE5%下限、 80億円の自社株買い。 還元姿勢は非常に強力です。
長期安定性
配当性向89%と EV構造変化が重く、 主力候補としては慎重です。
- 株価・PER・PBR:2026年8月31日終値基準
- 年間配当:2027年3月期会社予想350円
- 3期平均配当利回り:2024年3月期~2026年3月期の利回り平均
- 株主還元:DOE5%下限、2025~2026年度総還元性向100%
- 自社株買い:上限200万株・80億円・発行済株式の5.47%
- 株主優待:100株以上・1年以上でWEBカタログギフト3,000円相当
- 最新業績:2027年3月期第1四半期
Yahoo!ファイナンス 株価・指標 / マネックス銘柄スカウター / エクセディ公式 配当・株式情報 / 決算説明・株主還元方針 / IRBANK 配当利回り推移 / 2027年3月期 第1四半期決算短信 / 自社株買い進捗 / エクセディ公式 株主優待 / エクセディ 電動化対応製品







コメント