三和ホールディングス(5929)

三和ホールディングス(5929)投資分析

BUILDING SYSTEMS & SHAREHOLDER RETURN REPORT · 2026.09

三和ホールディングス 5929

DOE10%目安・6期連続増配予想・ROE17.83%・自己資本比率64.0% 。 シャッター・ドアを中心に、 施工・保守・修理まで展開する 高収益・高還元型のグローバル建材メーカー

株価 3,572円 総配当利回り 4.09% 普通配当利回り 3.70% 年間配当 146円 DOE 10%目安 ROE 17.83%
87点/100点。還元・収益力は強いが、1Qの海外減益を確認したい。 DOE10%目安、高ROE、健全財務、保守・更新需要は魅力。 一方、146円のうち14円は70周年記念配当で、 普通配当は132円。さらに1Q営業利益は40.8%減少しており、 長期保有では普通配当利回り4%となる3,300円前後を本命にしたい水準です。
目次

投資判断の要点

三和ホールディングスは、 シャッター・ドア・間仕切りなど建物の開口部を中心に、 製造・施工・保守・修理まで展開するグローバル企業です。

現在は、 DOE10%目安、 6期連続増配予想、 ROE17.83%、 自己資本比率64.0%、 PER約12.5倍 と、長期投資で評価できる要素が多くあります。

強み: 高DOE、 高ROE、 健全財務、 国内の値上げ浸透、 施工・保守・更新需要、 機動的な自社株買い。
最大の注意点: 2027年3月期1Qの営業利益は 前年同期比▲40.8% 。 特に米州で、 住宅市場低迷に加えて 工場統廃合・新システム導入に伴う操業問題が発生しています。
87 100点満点

企業品質は高いが、現在は業績確認局面

配当・財務だけなら上位候補。 一方、米州利益の正常化が確認できるまでは 一括購入より分割購入が適しています。

主要投資指標

株価
3,572円
2026年9月2日終値
総配当利回り
4.09%
146円・記念配当込み
普通配当利回り
3.70%
132円ベース
3期平均利回り
約2.94%
現在は上回る
予想PER
約12.5倍
利益倍率では割安感
PBR
2.20倍
高ROEを評価
ROE
17.83%
非常に高い
自己資本比率
64.0%
最新1Q

146円のうち14円は記念配当

普通配当 132円 前年130円から +2円。 現在株価3,572円に対する利回りは 約3.70% です。
70周年記念配当 14円 今期のみの特別要因。 普通配当132円と合わせて 年間146円となります。
146円をそのまま将来の恒常配当として扱わない ことが重要です。 来期に記念配当がなくなる場合、 普通配当の増額で14円分を補わなければ 年間総配当は減少します。

配当推移|6期連続増配予想

年間配当推移

34
20/3
34
21/3
36
22/3
58
23/3
78
24/3
106
25/3
130
26/3
146
27/3予
決算期 年間配当 内容
2020年3月期 34円
2021年3月期 34円 据え置き
2022年3月期 36円 +2円
2023年3月期 58円 +22円
2024年3月期 78円 +20円
2025年3月期 106円 +28円
2026年3月期 130円 +24円
2027年3月期予想 146円 普通132円+記念14円
予想どおりなら 年間総配当ベースでは 6期連続増配 となります。
ただし普通配当の増額は 130円 → 132円 の2円だけ。 今期の増配率をそのまま 将来の増配ペースと見るべきではありません。

DOE10%「目安」という非常に高い還元方針

DOE 10%目安
中計還元 1,250億円
自社株買い枠 100億円
今期総配当 146円

DOE投資との相性はかなり良い

会社は最新の株主還元方針で、 DOE10%を目安 としています。

これは一般的なDOE3~5%の会社と比べても かなり高い水準です。

配当だけでなく、 成長投資後に資金余力があれば 機動的な自己株買い も行う方針です。

「10%以上保証」ではない

公式表現は DOE10%を「目安」 です。

これは、 DOE10%を下回らないことを保証する配当下限 ではありません。 また明確な累進配当の記載もありません。

配当性向も普通配当と総配当で分ける

総配当146円

146円 ÷ 288.08円 ≒ 50.7%

記念配当を含めると 会社開示の予想配当性向は約50.7%です。

普通配当132円

132円 ÷ 288.08円 ≒ 45.8%

普通配当だけなら、 50%以下 に収まります。

長期の配当安全性を見る場合は、 総配当146円より普通配当132円の方が重要 です。

現在利回りは過去3期平均を上回る

決算期 年間配当 期末利回り
2024年3月期 78円 2.91%
2025年3月期 106円 2.22%
2026年3月期 130円 3.68%
3期平均 2.94%
現在・総配当 146円 4.09%
現在・普通配当 132円 3.70%
総配当ベース 4.09% − 2.94% = +1.15pt
普通配当ベース 3.70% − 2.94% = +0.76pt
記念配当を除いても、 現在利回りは過去3期平均を上回っています。
ただし、 株価下落の背景には 1Qの海外大幅減益もあります。 利回り上昇を純粋な割安化だけで評価しない ことが重要です。

最新1Q|営業利益▲40.8%

項目 1Q実績 前年同期比
売上高 1,404.00億円 ▲0.3%
営業利益 58.78億円 ▲40.8%
経常利益 66.51億円 ▲36.1%
純利益 48.42億円 ▲32.9%

利益率が大きく低下

売上高はほぼ横ばいですが、 営業利益は約4割減。

営業利益率 約7.0% → 約4.2%
売上減よりも 採算悪化の方が問題 です。 特に米州事業の操業正常化が 今後の大きな焦点になります。

地域別|国内好調、米州が最大の問題

日本

価格改定の浸透などにより 増収増益。 国内事業は比較的堅調です。

米州

住宅市場低迷に加え、 工場統廃合、 新システム導入による出荷遅延、 製造効率悪化が発生しています。

欧州・アジア

市場低迷による 販売数量減少が利益を圧迫しています。

米州では、 外部要因の住宅需要低迷 + 内部要因の操業トラブル が同時に発生しています。
操業問題は会社努力で改善余地がありますが、 住宅需要そのものは三和HDだけではコントロールできません。

通期予想は据え置き

項目 2027年3月期予想
売上高 6,770億円
営業利益 810億円
経常利益 825億円
純利益 600億円
EPS 288.08円
年間配当 146円
会社は米州の操業改善などを見込み、 通期予想を維持しています。
一方、 1Q営業利益58.78億円に対して 通期810億円なので、
58.78億円 ÷ 810億円 ≒ 7.3%
現時点で上振れを前提に評価する段階ではありません。

三和HDの事業上の強み

シャッター

商業施設・物流施設・工場・住宅など 幅広い建物で利用されます。

ドア

防火・防煙・セキュリティなど、 法規・安全性が重要な製品を展開します。

施工まで対応

単なる製品販売だけでなく、 設置・施工まで担うことで顧客接点を持ちます。

保守・修理

設置後も点検・修理・更新需要が発生し、 ストック的な収益につながります。

更新需要

建物設備の老朽化によって、 既存物件の交換・改修需要が期待できます。

海外展開

日本だけでなく、 米州・欧州・アジアへ事業基盤を持っています。

特に評価したいのは、 新築販売だけで終わらず、 施工後の保守・修理・更新需要を取り込めること です。

財務・収益力は高水準

自己資本比率
64.0%
最新1Q
自己資本
約3,387億円
十分な厚み
ROE
17.83%
高収益
PBR
2.20倍
高ROEを織り込み
自己資本比率64%とROE17%台を 同時に確保している点は強みです。 財務の厚みと資本効率の両立 ができています。
ただし、 今期の利益低下が長引けば ROEも低下します。 現在のPBR2倍超が維持されるには、 海外利益回復が重要です。

PERは低いが、PBRは高い

PER 約12.5倍

利益倍率では 15倍を明確に下回っています。

会社予想どおり利益を達成できれば、 PER面では十分買える水準 です。

PBR 2.20倍

資産面では 低PBR株ではありません。

ただしROE17.83%という 高い収益力を考えれば、 一定のプレミアムには合理性があります。
最大の問題は、 PER12.5倍の前提である通期利益を本当に達成できるか です。 米州回復が遅れれば、 実質的なPERは上昇します。

重点リスク

米州住宅市場

住宅需要の低迷は販売数量と工場稼働率に影響します。

米州操業問題

工場統廃合や新システム導入に伴う出荷遅延・効率悪化が続く可能性があります。

欧州景気

建設市場低迷により販売数量が減る可能性があります。

原材料・人件費

鋼材・物流費・人件費の上昇が利益率を圧迫します。

価格転嫁

価格改定が遅れるとコスト上昇を吸収できません。

記念配当剥落

14円の記念配当がなくなれば、普通配当増額がなければ総配当は減少します。

DOE10%

目安であり、10%以上を保証する下限ではありません。

PBR2倍超

高ROEが低下すればバリュエーション調整が起こる可能性があります。

海外為替

円高・海外通貨変動が連結利益の円換算額に影響します。

次回決算で最優先する確認項目: 米州営業利益、 出荷遅延の解消、 工場生産性、 通期810億円営業利益計画の進捗 です。

総合評価レーダー

配当利回り
9/10
増配・非減配
28/30
財務健全性
19/20
業績・成長性
14/20
割安度
17/20

買い水準|普通配当132円を基準に考える

総配当 4.09% 3,572円 普通配当 3.70% 打診買い
総配当 4.17% 3,500円 普通配当 3.77% 検討開始
総配当 4.42% 3,300円 普通配当 4.00% 買いやすい
総配当 4.71% 3,100円 普通配当 4.26% 積極買い
総配当 4.87% 3,000円 普通配当 4.40% 強い買い場
長期保有の基準: 普通配当132円で 利回り4%となる 3,300円 が非常に分かりやすい買い水準です。
株価が3,300円まで下がっても、 米州業績がさらに悪化しているなら 自動的に買いとはなりません。 価格と業績をセットで確認 します。

分割購入の考え方

① 3,500円台

総配当利回り4%超。 企業品質を考えれば 少額の打診余地があります。

② 3,300円前後

普通配当132円でも 利回り4%。 長期保有では かなり買いやすくなる水準です。

③ 3,000~3,100円

普通配当でも 4.2~4.4%台。 米州回復と配当維持が確認できれば 積極購入候補です。

最終判断:87点。現在は打診、普通配当4%の3,300円前後を本命に。

三和ホールディングスは、 DOE10%目安、 6期連続増配予想、 総配当利回り4.09%、 普通配当利回り3.70%、 PER約12.5倍、 ROE17.83%、 自己資本比率64.0%、 施工・保守・修理を含むストック性、 国内事業の価格転嫁、 機動的な自社株買い、 という魅力を持っています。

特に、 高ROEを維持しながらDOE10%目安という非常に高い還元を行っている 点は、長期配当株として評価できます。

一方で、 146円のうち14円は記念配当、 普通配当の増配は2円のみ、 DOE10%は下限ではないこと、 1Q営業利益▲40.8%、 米州の住宅需要低迷、 工場統廃合・システム導入に伴う操業悪化、 欧州・アジア市場の低迷、 という弱点があります。

したがって、 現在3,572円では少額の打診、 3,500円前後で段階購入を検討、 3,300円前後で買いやすい、 3,100円前後で業績確認のうえ積極買い、 3,000円前後なら配当維持力を再確認して強く検討 という判断が適しています。

買い方 3,500円台は打診。 3,300円前後を本命。 3,100円前後で積極買い。 3,000円前後は業績悪化がなければ強い買い場。
継続確認 普通配当132円、 DOE方針、 米州営業利益、 工場生産性、 出荷遅延、 住宅需要、 営業利益810億円計画。

ランキングでの位置づけ

三和HDは、 「高ROE・高DOE・増配・グローバル展開・保守更新需要」 を持つ優良銘柄です。

還元品質

DOE10%目安。 水準だけなら 分析銘柄の中でも最上位級です。

企業収益力

ROE17.83%。 高い資本効率が PBR2倍超を支えています。

現在の弱点

1Q営業利益▲40.8%。 海外利益正常化の確認が必要です。

総合87点。 配当政策だけなら90点台級ですが、 今期業績と記念配当を考慮して評価を抑える のが適切です。 米州の回復が確認できれば、 再び90点前後まで評価を引き上げられる余地があります。
情報源・前提
  • 株価・市場指標:2026年9月2日終値基準
  • 2027年3月期年間配当:146円
  • 配当内訳:普通配当132円+70周年記念配当14円
  • DOE:10%を目安
  • 予想配当性向:総配当約50.7%、普通配当のみ約45.8%
  • 最新業績:2027年3月期第1四半期
  • 自己資本比率:2027年3月期1Q時点64.0%
  • 3期平均配当利回り:2024年3月期~2026年3月期の期末時点利回り単純平均

Yahoo!ファイナンス 株価・指標 三和HD 公式 配当・株主還元 IRBANK 配当利回り推移 2027年3月期 第1四半期決算短信 第1四半期決算説明資料概要 三和ホールディングス 公式企業情報

本資料は2026年9月2日時点の 株価・会社予想・配当予想・株主還元方針等を基に整理しています。 将来の業績・配当・株価上昇、 年間146円配当、 普通配当132円、 DOE10%目安、 自社株買いの実施を保証するものではありません。 特に米州住宅市場、 米州工場統廃合、 新システム導入、 出荷遅延、 製造効率、 欧州・アジア需要、 原材料費、 年間配当、 記念配当、 DOE方針については 最新の決算・IR資料をご確認ください。
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この記事を書いた人

26歳のメーカー勤務のサラリーマンです。
サイドFIREを目指して6000万の資産形成を目標にしています。
お金・投資の勉強をしており、資産を増やすための知識を蓄えながら、コツコツと
頑張っています!

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