芙蓉総合リース(8424)

芙蓉総合リース(8424)投資分析

LEASING & DIVIDEND GROWTH REPORT · 2026.09

芙蓉総合リース 8424

利回り3.86%・22期連続増配予想・PER8.38倍・PBR0.79倍 。 不動産、モビリティ、航空機、エネルギーなどへ事業領域を広げる、 長期増配型の総合リース会社

株価 4,459円 利回り 3.86% 年間配当 172円 22期連続増配予想 PER 8.38倍 PBR 0.79倍
86点/100点。長期増配は強いが、利益回復の中身を確認しながら買いたい。 22期連続増配予想、低PER・低PBR、配当性向32.3%は魅力。 一方、前期は海外再エネ関連で大きな損失が発生。 現在のPER8倍台は「今期480億円の純利益回復」が前提です。 利回り4%となる4,300円以下を最初の本格購入ラインにしたい銘柄です。
目次

投資判断の要点

芙蓉総合リースは、 リース・ファイナンスを基盤に、 不動産、モビリティ、航空機、エネルギーなどへ 事業領域を広げている総合リース会社です。

現在は、 利回り3.86%、 22期連続増配予想、 PER8.38倍、 PBR0.79倍、 予想配当性向32.3% と、長期配当投資で魅力的な条件が揃っています。

強み: 長期増配実績、 低配当性向、 低PER・低PBR、 不動産・モビリティなど複数の収益源、 高い信用格付。
最大の注意点: 前期は欧州・北米の再生可能エネルギー案件で 大きな損失を計上。 「配当は安定しているが、業績まで完全に安定しているわけではない」 と分けて評価する必要があります。
86 100点満点

増配実績は上位級。業績は確認型。

配当株としての歴史は非常に強い一方、 大型投資案件による損失リスクを考慮して 評価を抑えています。

主要投資指標

株価
4,459円
2026年9月2日終値
配当利回り
3.86%
年間172円
3期平均利回り
約3.61%
現在+0.25pt
予想PER
8.38倍
利益回復前提
PBR
0.79倍
1倍割れ
予想配当性向
32.3%
増配余力あり
ROE
4.4%
前期損失影響
自己資本比率
13.4%
リース業では単純比較不可

22期連続増配予想

分割調整後の年間配当

68.3
20/3
80
21/3
95
22/3
114.3
23/3
146.7
24/3
151.7
25/3
158
26/3
172
27/3予
決算期 年間配当 評価
2020年3月期 約68.33円 増配
2021年3月期 80円 増配
2022年3月期 95円 増配
2023年3月期 約114.33円 増配
2024年3月期 約146.67円 増配
2025年3月期 約151.67円 増配
2026年3月期 158円 増配
2027年3月期予想 172円 +14円・約8.9%
予想どおりなら、 22期連続増配 です。 長期配当投資では非常に強い実績です。
ただし、 確認した会社資料では DOE4%以上の下限や明確な累進配当保証 はありません。 増配実績と制度上の保証は分けて考えます。

前期大幅減益でも158円配当を維持

2026年3月期

海外再エネ損失で純利益が大幅減少したため、 配当性向は高まりました。

前期実績配当性向 約66.1%

2027年3月期予想

利益回復を前提に 年間172円へ増配予定です。

172円 ÷ 532.14円 = 約32.3%
前期の大幅減益時にも 配当を158円まで増やしたことは、 株主還元姿勢の強さ を示しています。

現在利回りは過去平均より少し高い

決算期 期末配当利回り
2024年3月期 3.20%
2025年3月期 3.93%
2026年3月期 3.71%
3期平均 3.61%
現在 3.86%
3.86% − 3.61% = +0.25ポイント

配当面では過去3期より やや買いやすい水準です。

ただし、 過去平均から大きく乖離するほどの 高利回りではありません。 4%を超える4,300円以下から 価格面の魅力が一段増す と考えます。

最大の注意点|海外再エネ関連損失

項目 2026年3月期 前期比
営業利益 約405億円 ▲37.4%
経常利益 約382億円 ▲44.6%
純利益 約216億円 ▲52.4%
欧州・北米の再生可能エネルギー関連案件で、 経常利益 約334億円、 純利益 約244億円 のマイナス影響がありました。
この影響を除いた参考値では、 純利益は約460億円。 つまり、 本業全体が半分に縮小したわけではありません。
一方で、 実際に発生した投資損失である以上、 「一過性だから完全に無視する」 のも適切ではありません。 投資審査や追加損失の有無は 今後も確認が必要です。

最新1Q|利益回復は順調

項目 1Q実績 前年同期比
売上高 2,011.58億円 +16.6%
営業利益 197.21億円 +29.3%
経常利益 207.28億円 +11.2%
純利益 140.25億円 +5.5%

純利益進捗率

140.25億円 ÷ 480億円 = 約29.2%

通期純利益480億円に対して 1Q時点では順調です。

不動産、 モビリティ・ロジスティクスなどが 利益を支えています。
ただし、
  • 契約実行高は前年同期比10.1%減
  • 営業資産残高は前期末比1.4%減
  • 資産売却益も利益へ寄与
しています。 1Q利益を単純に4倍して通期を予想しない ことが重要です。

2027年3月期は利益回復を見込む

会社予想EPS
532.14円
大幅回復前提
年間配当
172円
+14円
配当性向
32.3%
余力改善
純利益予想
480億円
前期から回復
今期会社予想どおりなら、 前期の一時損失から利益水準が正常化し、 配当性向も30%台まで低下 します。

財務は自己資本比率だけでは判断しない

自己資本比率
13.4%
リース業特有
JCR格付
AA−
見通し安定的
R&I格付
A+
見通し安定的
リース会社は、 借入や社債などで調達した資金を リース資産・貸付金へ運用するビジネスです。 一般事業会社の自己資本比率と単純比較しない ことが重要です。
高い信用格付は、 資金調達力そのものが競争力 であるリース会社にとって 重要なプラス材料です。

金利上昇は短期的にコスト増要因

指標 前年同期 最新1Q
資金原価 約86億円 約115億円
調達利回り 1.33% 1.70%
資金原価は 約29億円増加 。 当面は 運用利回りの改善より 調達コスト上昇が先行しています。
そのため芙蓉総合リースは、 銀行株のように「金利上昇=即追い風」 とは評価しません。 契約価格への金利転嫁が重要です。

PER8倍台は「利益回復」が前提

利益基準 EPS PER
前期実績 239.13円 約18.65倍
今期会社予想 532.14円 約8.38倍
会社予想どおり480億円の純利益へ回復すれば、 PER8倍台はかなり魅力的 です。
一方、 追加損失が発生してEPSが下振れすれば、 現在のPER8倍という割安感は簡単に薄れます。

PBR0.79倍の見方

PBR 0.79倍

純資産価値から見れば 1倍を下回っています。

利益回復とROE改善が進めば、 PBR1倍回復が株価上昇余地 になります。

ただし資産の質が重要

リース・投資会社の場合、 保有資産の価値や貸付先の信用状態が 非常に重要です。

PBR1倍割れ=無条件に安全 ではありません。 海外投資案件の損失が その典型例です。

新たな成長材料

不動産

リースだけでなく、 不動産投資・資産回転を通じて利益を獲得します。

モビリティ

自動車・物流関連の 長期需要を取り込みます。

環境・エネルギー

再生可能エネルギーは成長分野ですが、 案件選別とリスク管理が重要です。

航空機

グローバルな航空機リース・投資領域を展開します。

M&A・共同事業

外部資産・事業を取り込み、 事業ポートフォリオを拡大します。

資産回転

保有資産を売却しながら 新しい案件へ資本を再投下します。

三井住友トラスト・パナソニックファイナンスとの 共同事業化・株式取得については、 今期業績への影響を精査中 です。 利益貢献を先回りして織り込まない方が安全です。

株主優待は300株から

条件 年1回優待
300株以上・2年未満 3,000円相当
300株以上・2年以上 5,000円相当

300株の投資額

4,459円 × 300株 = 1,337,700円

年間配当は 51,600円 です。

現在株価で、
  • 2年未満:配当+優待利回り 約4.08%
  • 2年以上:配当+優待利回り 約4.23%
となります。
ただし、 100株では優待対象外。 優待3,000~5,000円のために 投資額を130万円超まで増やす必要はありません。 ポートフォリオ配分を優先します。

重点リスク

海外投資損失

再エネなど大型案件で 追加損失が発生する可能性があります。

金利上昇

調達コストの上昇が 運用利回り改善より先行する可能性があります。

資産価値下落

不動産・航空機・再エネ資産の価値低下が 損失につながる可能性があります。

信用コスト

貸付先・投資先の信用悪化が 引当・損失につながります。

資産売却益依存

売却益が利益を押し上げる年度は 本業利益との区別が必要です。

DOE下限なし

22期連続増配予想でも 将来の増配を保証する制度ではありません。

PBR1倍割れの罠

保有資産に追加損失が出れば、 低PBRだけでは安全余裕になりません。

M&A・共同事業

買収価格・統合効果が 期待を下回る可能性があります。

利益回復未達

今期純利益480億円を達成できなければ PER8倍台の前提が崩れます。

最重要確認ポイント: 海外再エネ案件の追加損失、 営業資産の質、 調達コスト、 純利益480億円計画の進捗 です。

総合評価レーダー

配当利回り
9/10
増配・非減配
29/30
財務・資金調達
17/20
業績・成長性
13/20
割安度
18/20

年間配当172円から逆算した買い水準

3.86% 4,459円 現在値 打診買い
4.00% 4,300円 最初の本命 買いやすい
4.20% 約4,095円 業績維持なら 通常買い
4.50% 約3,822円 理由確認必須 積極買い
5.00% 3,440円 追加損失確認 強い買い場
購入イメージ: 4,450円前後では少額打診。 4,300円以下で買いやすい。 4,100円前後で業績維持なら追加。 3,800円台では追加損失がなければ積極購入候補です。
3,400円台まで下落した場合は、 利回り5%だから自動的に買うのではなく、 追加損失・減配・信用コスト悪化の有無を必ず確認 します。

分割購入の考え方

① 4,400円台

利回り3.8%台。 22期連続増配予想とPER8倍台を考えれば 少額の打診は可能です。

② 4,100~4,300円

利回り4.0~4.2%。 利益回復に問題がなければ 最もバランスが取りやすいゾーンです。

③ 3,800円前後

利回り4.5%。 海外投資案件に追加悪材料がなければ 積極購入候補です。

最終判断:86点。増配実績は高評価、業績安定性は慎重評価。

芙蓉総合リースは、 利回り3.86%、 22期連続増配予想、 PER8.38倍、 PBR0.79倍、 予想配当性向32.3%、 JCR AA−、 R&I A+、 不動産・モビリティ・航空機・エネルギーなどの事業分散、 という魅力を持っています。

特に、 前期の大幅減益局面でも配当を維持し、 今期172円へ増配予定 という点は、 長期配当投資では高く評価できます。

一方で、 海外再生可能エネルギー案件の大規模損失、 調達金利上昇、 今期PER8倍台が利益回復前提であること、 資産売却益の寄与、 DOE下限がないこと、 大型投資案件の資産価値変動、 という注意点があります。

したがって、 現在4,459円では少額打診、 4,300円以下で本格検討、 4,100円前後で通常の買い増し、 3,800円台なら追加損失がなければ積極購入 という判断が適しています。

買い方 4,400円台は打診。 4,300円以下で買いやすい。 4,100円前後で追加。 3,800円台は業績確認のうえ積極買い。
継続確認 172円配当、 純利益480億円、 海外再エネ案件、 資金原価、 調達利回り、 営業資産残高、 契約実行高、 追加損失。

ランキングでの位置づけ

芙蓉総合リースは、 「長期増配・低PER・低PBR・高信用力」 を組み合わせた有力な高配当候補です。

配当実績

22期連続増配予想。 この一点だけなら 国内高配当株の最上位級です。

株価評価

PER8.38倍、 PBR0.79倍。 利益回復が実現すれば 割安感があります。

最大の弱点

大型投資案件で 実際に大規模損失を出した点。 業績安定性は割り引いて評価します。

総合86点。 配当継続性なら90点台級でも、 投資案件の損失リスクを考慮すると総合では一段下 という位置づけです。
情報源・前提
  • 株価:2026年9月2日終値4,459円
  • 2027年3月期年間配当:172円
  • 会社予想EPS:532.14円
  • 予想配当性向:約32.3%
  • 22期連続増配予想
  • 最新業績:2027年3月期第1四半期
  • 自己資本比率:2026年6月末13.4%
  • JCR格付AA−、R&I格付A+
  • 株主優待:300株以上

株価情報 2027年3月期 第1四半期決算短信 IRBANK 配当履歴 連続増配に関する情報 2026年3月期 決算概要 2027年3月期 第1四半期決算概要 芙蓉総合リース 公式格付情報 芙蓉総合リース 公式株主優待

本資料は2026年9月2日時点の 株価・会社予想・配当予想・決算数値等を基に整理しています。 将来の業績・配当・株価上昇、 年間172円配当、 22期連続増配、 純利益480億円、 PER8倍台の維持を保証するものではありません。 特に海外再生可能エネルギー案件、 追加損失、 資産評価、 信用コスト、 資金原価、 調達利回り、 資産売却益、 M&A・共同事業、 配当方針については 最新の決算・IR資料をご確認ください。
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この記事を書いた人

26歳のメーカー勤務のサラリーマンです。
サイドFIREを目指して6000万の資産形成を目標にしています。
お金・投資の勉強をしており、資産を増やすための知識を蓄えながら、コツコツと
頑張っています!

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