DIVERSIFIED FINANCE & SHAREHOLDER RETURN REPORT · 2026.09
オリックス 8591
配当下限156.10円・予想配当187.36円・2,500億円自社株買い 。 リース・投資・不動産・航空機・資産運用・保険など 多様な収益源を持つ 総合金融・投資会社。
投資判断の要点
オリックスは、 リース会社から出発し、 不動産、投資、航空機、資産運用、保険、環境エネルギーなど 幅広い分野へ事業を広げてきた総合金融・投資会社です。
現在は、 今期配当下限156.10円、 予想配当187.36円、 2,500億円の自社株買い と、 株主還元の強さが目立ちます。
配当+投資事業の成長を狙う銘柄
単純な高配当株ではなく、 資産運用・投資回収・自社株買いまで含めて 長期保有するタイプです。
主要投資指標
配当推移|4期連続増配予想
年間配当推移
| 決算期 | 年間配当 | 評価 |
|---|---|---|
| 2021年3月期 | 78.00円 | ― |
| 2022年3月期 | 85.60円 | 増配 |
| 2023年3月期 | 85.60円 | 据え置き |
| 2024年3月期 | 98.60円 | 増配 |
| 2025年3月期 | 120.01円 | 増配 |
| 2026年3月期 | 156.10円 | 増配 |
| 2027年3月期予想 | 187.36円 | 約20%増配 |
187.36円予想と156.10円下限を分けて考える
今期配当の計算方法
2026年8月から、 配当計算に使う利益を調整する方式へ変更しています。
現在利回りは過去3期平均を下回る
| 決算期 | 期末配当利回り |
|---|---|
| 2024年3月期 | 2.99% |
| 2025年3月期 | 3.89% |
| 2026年3月期 | 3.39% |
| 3期平均 | 約3.42% |
| 現在・187.36円前提 | 2.95% |
| 現在・156.10円前提 | 2.46% |
現在の予想利回りは、 過去3期平均より約0.47ポイント低い水準です。
最新1Q|純利益+161.8%
| 項目 | 1Q実績 | 前年同期比 |
|---|---|---|
| 営業収益 | 8,766億円 | +17.4% |
| 営業利益 | 1,339億円 | +11.7% |
| 継続事業税引前利益 | 4,062億円 | +178.8% |
| 株主帰属純利益 | 2,808億円 | +161.8% |
利益急増の中心はキオクシア関連
| 上半期純利益予想の内訳 | 金額 |
|---|---|
| 調整後利益 | 3,000億円 |
| キオクシア関連売却・評価益 | 5,400億円 |
| 合計 | 8,400億円 |
「調整後利益」も完全な本業利益ではない
継続的な収益
リース、 手数料、 資産運用、 保険、 金融サービスなど、 ストック型の利益があります。
投資回収利益
投資先売却や資産売却、 評価益もオリックスの収益モデルの一部です。
2,500億円の大規模自社株買い
多様な収益源がオリックス最大の強み
法人金融・リース
企業向け金融やリースを通じて 継続的な収益を獲得します。
不動産
開発・運営・投資・売却まで 幅広く展開しています。
航空機
航空機リースなど グローバルな輸送機器事業を展開します。
資産運用
欧州を含む資産運用事業で 運用残高と手数料収益を拡大しています。
投資事業
企業への投資・育成・売却を通じて キャピタルゲインを得ます。
保険・金融
保険・金融事業も持ち、 収益源を分散しています。
財務は金融・投資会社として評価
株主優待は廃止済み
以前は 「ふるさと優待」や株主カードが オリックス投資の大きな魅力でした。
重点リスク
キオクシア株価
評価損益が会計利益を大きく変動させる可能性があります。
配当試算の変動
187.36円は現時点の会社試算であり、固定配当ではありません。
下限は今期限定
156.10円は翌期以降まで永久に保証された水準ではありません。
金利上昇
資金調達コスト上昇がリース・金融収益を圧迫する可能性があります。
信用リスク
投融資先の業績悪化が貸倒・減損につながる可能性があります。
不動産
不動産価格下落や金利上昇が収益へ影響します。
航空機
航空需要・機体価値・金利・地政学リスクの影響を受けます。
投資売却益
投資回収の時期によって四半期利益が大きく変動します。
自社株買い終了
2,500億円買付終了後は需給面の支えが弱まる可能性があります。
100点評価
| 評価項目 | 得点 | 主な理由 |
|---|---|---|
| 配当利回り | 7/10 | 予想2.95%、下限では2.46% |
| 増配・非減配 | 28/30 | 配当下限と4期増配予想 |
| 財務健全性 | 17/20 | 金融・投資事業特有のリスクあり |
| 業績・成長性 | 17/20 | 本業成長もあるが評価益の影響大 |
| バリュエーション | 15/20 | PER13倍台だが利益の質に注意 |
| 合計 | 84/100 | 長期保有候補、購入価格は選びたい |
予想配当と配当下限から逆算した買い水準
| 株価 | 187.36円利回り | 156.10円利回り | 判断 |
|---|---|---|---|
| 6,351円 | 2.95% | 2.46% | 急いで買わない |
| 6,245円 | 3.00% | 2.50% | 予想利回り3% |
| 5,800円 | 3.23% | 2.69% | 打診候補 |
| 5,500円 | 3.41% | 2.84% | 買いやすい |
| 5,200円 | 3.60% | 3.00% | 積極買い |
| 4,800円 | 3.90% | 3.25% | 強い買い場 |
分割購入の考え方
① 5,700~5,800円
予想利回り3.2%前後。 現在よりは買いやすくなり、 少額の打診候補です。
② 5,400~5,500円
予想利回り3.4%前後。 過去3期平均に近づき、 配当と価格のバランスが改善します。
③ 5,200円前後
下限156.10円でも 利回り3%を確保。 配当重視なら最も狙いやすいゾーンです。
最終判断:84点。魅力はあるが、今は配当下限まで見て価格を選びたい。
オリックスは、
予想配当187.36円、
今期配当下限156.10円、
4期連続増配予想、
2,500億円の自社株買い、
資産運用、
航空機、
不動産、
投資事業、
保険・金融などの多様な収益源、
という魅力を持っています。
特に、
配当下限を設定しながら、
大規模な自己株買いも実施している
点は株主還元銘柄として高く評価できます。
一方で、
現在予想利回り2.95%、
配当下限ベース2.46%、
キオクシア関連売却・評価益による大幅な利益変動、
187.36円全額が恒久的な配当下限ではないこと、
株主優待が廃止済みであること、
という注意点があります。
したがって、
現在6,351円では追わず、
5,800円前後で打診、
5,500円前後で通常購入、
5,200円前後で積極購入、
4,800円前後なら業績維持を確認して強めに買う
という判断です。
ランキングでの位置づけ
オリックスは、 「配当下限・自社株買い・事業分散・資産回転」 を組み合わせた 長期保有向けの総合金融株です。
還元力
配当下限156.10円に加え、 2,500億円の自社株買いを実施しています。
事業分散
金融・不動産・航空機・資産運用・投資など、 利益源が広く分散しています。
現在の弱点
予想利回り2.95%、 下限ベース2.46%。 現在価格は高配当株として特別安くありません。
- 株価:2026年9月3日終値 6,351円
- 2027年3月期配当試算:187.36円
- 今期配当下限:156.10円
- 配当方針:調整後EPS×39%または156.10円の高い方
- 4期連続増配予想
- 予想PER:13.14倍
- PBR:1.48倍
- 株主資本比率:25.8%
- 自社株買い上限:2,500億円
- 8月末までの取得額:約1,141億円
- 株主優待:廃止済み
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