KDDI(9433)

KDDI(9433)投資分析

TELECOM & DIVIDEND GROWTH REPORT · 2026.09

KDDI 9433

25期連続増配予想・配当性向42.8%・1Q調整後利益+21.6% 。 通信を基盤に、 金融、法人DX、データセンター、ローソンとの連携まで広げる 長期増配型の総合通信企業

株価 2,986円 利回り 2.81% 年間配当 84円 25期連続増配予想 配当性向 42.8% PER 15.21倍
85点/100点。長期増配候補だが、現在値で新規購入を急がない。 25期連続増配予想、通信の安定収益、1Qの大幅増益は魅力。 一方、利回り2.81%は3期平均3.04%を下回り、 PERも15倍前後。 配当目的なら利回り3%となる2,800円以下から 本格的に検討したい銘柄です。
目次

投資判断の要点

KDDIは、 auを中心とした通信事業を基盤に、 金融、法人向けクラウド、AI、データセンター、 ローソン・Pontaとの連携まで事業領域を広げています。

現在は、 25期連続増配予想、 配当性向42.8%、 1Q調整後営業利益+21.1% と、 長期配当株として魅力的な条件が揃っています。

強み: 25期連続増配予想、 通信のストック収益、 配当性向40%台、 法人DX、 AI・データセンター、 ローソン連携。
現在の弱点: 利回り2.81%で、 3期平均3.04%を下回っています。 企業品質は高いものの、 現在価格は配当投資として特別安くありません。
さらに、 子会社での不適切取引や 情報漏えい問題を踏まえると、 「大型通信株だから無条件に安心」 とは評価しない ことが重要です。
85 100点満点

増配力は最上位級。価格とガバナンスを慎重に評価。

長期保有には向いていますが、 現在値で年間配当を増やす目的の 新規投資優先度は高くありません。

主要投資指標

株価
2,986円
2026年9月2日終値
配当利回り
2.81%
年間84円
3期平均利回り
約3.04%
現在▲0.23pt
調整後PER
15.21倍
調整後EPS196.29円
PBR
2.22倍
高ROEを織り込む
配当性向
42.8%
調整後利益基準
連続増配
25期予想
24期実績
最低投資額
298,600円
100株

25期連続増配予想

分割調整後の年間配当

57.5
20/3
60
21/3
62.5
22/3
67.5
23/3
70
24/3
72.5
25/3
80
26/3
84
27/3予
決算期 年間配当 増減
2020年3月期 57.5円
2021年3月期 60円 +2.5円
2022年3月期 62.5円 +2.5円
2023年3月期 67.5円 +5円
2024年3月期 70円 +2.5円
2025年3月期 72.5円 +2.5円
2026年3月期 80円 +7.5円
2027年3月期予想 84円 +4円
今期予想が実現すれば、 25期連続増配 です。 国内大型株の中でも 非常に長い増配実績です。
今期は80円→84円、 約5%増配 の予想です。

安定増配+配当性向40%超

連続増配 25期予想
年間配当 84円
配当性向 42.8%
DOE下限 なし

事業成長に応じた安定増配

KDDIは、 利益成長と連動した 安定的な増配を重視しています。

連結配当性向についても、 40%超を維持 する方針です。

予想配当性向42.8%なので、 現在の利益水準に対して 無理な高配当ではありません。

DOEによる配当下限ではない

確認した還元方針では、 DOE○%以上という 明確な数値下限はありません。

25期連続増配という実績は非常に強いですが、 将来の減配を制度的に保証するものではない 点は分けて評価します。

最大3,000億円の自己株式取得

取得上限

最大 3,000億円 の自己株式取得を発表しています。

公開買付け

うち最大 2,500億円 は公開買付け枠です。

1株価値向上

株数減少により、 EPSや1株当たり企業価値の向上につながります。

3,000億円すべてが 通常の市場内買付けではありません。 自己株買い総額だけを見て 需給インパクトを過大評価しない ようにします。

現在利回り2.81%は過去平均を下回る

決算期 期末配当利回り
2024年3月期 3.12%
2025年3月期 3.07%
2026年3月期 2.94%
3期平均 約3.04%
現在 2.81%
2.81% − 3.04% = ▲0.23ポイント

現在利回りは、 過去3期平均より低い水準です。

配当面では、 過去より買いやすくなっているとは言えません。
84円 ÷ 3.0% = 2,800円

年間84円配当なら、 利回り3%となる価格は 2,800円です。

最新1Q|全セグメント増収・利益も大幅増

項目 第1四半期実績 前年同期比
売上高 1兆4,873億円 +5.1%
調整後営業利益 3,143億円 +21.1%
親会社帰属・調整後利益 1,934億円 +21.6%
調整後営業利益率 21.1% +2.8pt
1,934億円 ÷ 7,310億円 = 進捗率 約26.5%
通期調整後利益7,310億円に対する 進捗率は約26.5%。 順調なスタート です。
「調整後利益」は KDDI独自の調整後指標です。 IFRS上の親会社帰属利益とは 分けて確認します。

通期業績予想

売上高
6兆4,100億円
会社予想
調整後営業利益
1兆2,100億円
会社予想
調整後利益
7,310億円
会社予想
通信に加え、 法人・データセンター・ローソン連携など 複数の成長領域があります。

通信以外の成長ドライバー

法人DX

クラウド、ネットワーク、 セキュリティなど企業向けサービスを伸ばしています。

AI・データセンター

生成AI・クラウド需要を背景に、 データセンター関連投資を拡大しています。

ローソン

店舗・通信・金融・Pontaを組み合わせた 経済圏強化を狙っています。

Pontaパス

通信契約以外の接点を増やし、 顧客単価と継続率向上を狙います。

金融

銀行・決済・保険などを通じて 通信顧客とのクロスセルを進めます。

通信基盤

auの大規模契約基盤が、 継続的なキャッシュ創出力を支えます。

金融事業は 預金増強費用や時価評価損などで減益となっており、 全事業が一様に好調ではありません。

最大の注意点|ガバナンス問題

ビッグローブとジー・プランの広告代理事業における 不適切取引について、 KDDIは2026年3月に調査結果を公表しました。

累計影響 金額
売上高の減少修正 2,461億円
営業利益の減少修正 1,508億円
上記に含まれる外部流出額 329億円
営業利益1,508億円の減少修正すべてが 現金流出したわけではありません。 のれん等の減損や、 過去に計上した利益の取消しも含まれています。
重要なのは金額そのものだけでなく、 なぜ長期間発見できなかったのか、 再発防止策が本当に機能するのか です。

情報漏えいリスクも継続確認

メールシステムへの不正アクセス

別途、 メールシステムへの不正アクセス・情報漏えいも発生しています。

再発防止策

取引先管理、 資金管理、 セキュリティ対策などを強化しています。

通信会社は 大量の顧客情報を扱います。 そのため、 情報管理・内部統制は 業績と同じくらい重要な企業品質指標 です。

財務は通信と金融を分けて見る

親会社所有者帰属持分比率
27.2%
2026年6月末
実績ROE
約14.0%
市場情報掲載値
PBR
2.22倍
高ROEを反映
銀行事業の預金負債なども 連結財務に含まれるため、 27.2%という比率だけで 一般事業会社と単純比較しない ことが重要です。
見るべきなのは、 通信事業の営業CF、 設備投資、 AI・データセンター投資、 M&A、 株主還元のバランス です。

株主優待|200株・1年以上から

200株以上・1年以上5年未満

2,000円相当

Pontaポイントや ローソン・成城石井の商品セットなどから選択。

200株以上・5年以上

3,000円相当

長期保有で優待額が増えます。

2,986円 × 200株 = 597,200円
内容 利回り
配当のみ 2.81%
配当+2,000円優待 約3.15%
配当+3,000円優待 約3.32%
優待は200株以上、 さらに継続保有条件があります。 今から買って次の3月に即優待を受け取れる制度ではありません。
優待のためだけに 約60万円を一気に投入するより、 株価水準を優先して分割購入 した方が長期投資では扱いやすいです。

重点リスク

ガバナンス

子会社の不適切取引に対する再発防止策の実効性を確認します。

情報漏えい

顧客情報を大量に扱う通信会社としてサイバー対策は重要です。

通信料金競争

料金競争や顧客獲得費用が利益率を圧迫する可能性があります。

設備投資

5G・AI・データセンター等への大型投資が必要です。

金融事業

金利・市場評価・預金獲得コスト等で利益が変動します。

ローソン投資

連携効果が期待を下回れば投資効率が低下します。

PBR2.22倍

資産面で割安な通信株ではありません。

利回り2.81%

現在は過去3期平均を下回っています。

DOE下限なし

25期増配実績は強いものの制度上の配当下限はありません。

継続確認ポイント: 再発防止策、 通信利益、 調整後EPS、 設備投資、 AI・データセンター収益、 金融事業、 ローソン連携 です。

100点評価

配当利回り
6/10
増配・非減配
30/30
財務健全性
17/20
業績・成長性
18/20
割安度
14/20
評価項目 得点 評価理由
配当利回り 6/10 2.81%で3%基準未達
増配・非減配 30/30 25期連続増配予想
財務健全性 17/20 収益基盤は強いが投資・金融負債管理が必要
業績・成長性 18/20 1Q好調。ただし統制問題を考慮
バリュエーション 14/20 PER15倍台、利回りは過去平均以下
合計 85/100 長期増配候補・新規購入は価格重視

年間配当84円から逆算した買い水準

2.81% 2,986円 PER 15.21倍 待ち
3.00% 2,800円 PER 14.26倍 打診買い
3.20% 2,625円 PER 13.37倍 買いやすい
3.50% 2,400円 PER 12.23倍 積極買い
4.00% 2,100円 PER 10.70倍 強い買い場
現在の配当投資基準である 利回り3%以上 を満たすのは、 2,800円以下 です。
購入イメージ:
2,986円:急がない
2,800円:打診買い
2,625円前後:買いやすい
2,400円前後:積極買い
2,100円前後:悪材料を確認して強い買い場

分割購入の考え方

① 2,800円前後

利回り3%、 PER14倍台。 最初の購入検討ラインです。

② 2,600円前後

利回り3.2%台。 長期増配力と価格の バランスが良くなります。

③ 2,400円前後

利回り3.5%。 業績・ガバナンスに問題がなければ 積極買い候補です。

最終判断:85点。25期増配は魅力だが、現在値では配当目的の新規購入を急がない。

KDDIは、 25期連続増配予想、 年間84円配当、 配当性向42.8%、 1Q調整後営業利益+21.1%、 調整後利益+21.6%、 通信の継続課金収益、 法人DX、 AI・データセンター、 ローソン・Ponta連携、 最大3,000億円の自己株式取得、 という魅力を持っています。

特に、 25年間近く配当を増やし続けてきた実績 は国内大型株の中でも非常に強力です。

一方で、 現在利回り2.81%、 3期平均3.04%を下回ること、 調整後PER15.21倍、 PBR2.22倍、 子会社の不適切取引、 情報漏えい問題、 大型設備投資、 DOE下限なし、 という注意点があります。

したがって、 現在2,986円では追わず、 2,800円で打診、 2,600円台で通常購入、 2,400円前後なら業績・ガバナンスを確認して積極購入 という判断です。

買い方 現在値は待ち。 2,800円以下で打診。 2,600円台で買い増し。 2,400円前後なら積極購入。
継続確認 84円配当、 25期増配、 通信利益、 調整後EPS、 設備投資、 ガバナンス改善、 AI・データセンター、 ローソン連携。

ランキングでの位置づけ

KDDIは、 「超長期増配・安定通信・成長投資」 という企業品質では かなり上位に入る銘柄です。

増配力

25期連続増配予想。 長期配当株としての実績は 最上位級です。

事業基盤

通信の安定収益に 金融・法人DX・AI・ローソンを加えています。

現在の弱点

利回り2.81%、 PER15倍台、 ガバナンス問題。 価格と企業統制の両方を慎重に見ます。

総合85点。 企業品質よりも現在価格とガバナンスで点を落としている 銘柄です。 2,800円以下なら購入しやすくなり、 2,400円前後なら 長期増配枠としてかなり魅力が高まります。
情報源・前提
  • 株価:2026年9月2日終値 2,986円
  • 2027年3月期年間配当予想:84円
  • 会社予想・調整後EPS:196.29円
  • 予想配当性向:約42.8%
  • 24期連続増配実績・25期連続増配予想
  • 親会社所有者帰属持分比率:27.2%
  • 最新業績:2027年3月期第1四半期
  • 株主優待:200株以上・継続保有条件あり

Yahoo!ファイナンス 株価・PBR KDDI 2027年3月期 第1四半期決算短信 KDDI公式 配当情報 KDDI 新中期経営戦略 IRBANK 配当・利回り履歴 KDDI 第1四半期決算発表 KDDI 第1四半期決算説明資料・再発防止策 KDDI 不適切取引に関する調査報告 KDDI公式 株主優待制度

本資料は2026年9月2日時点の 株価・会社予想・配当予想・決算数値・株主還元方針等を基に整理しています。 将来の業績・株価上昇、 年間84円配当、 25期連続増配、 最大3,000億円の自己株式取得、 株主優待制度を保証するものではありません。 特に通信料金競争、 設備投資、 AI・データセンター投資、 金融事業、 ローソン連携、 ガバナンス改善、 サイバーセキュリティ、 株主還元方針については 最新の決算・IR資料をご確認ください。
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この記事を書いた人

26歳のメーカー勤務のサラリーマンです。
サイドFIREを目指して6000万の資産形成を目標にしています。
お金・投資の勉強をしており、資産を増やすための知識を蓄えながら、コツコツと
頑張っています!

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