丸紅(8002)

丸紅(8002)投資分析

TRADING COMPANY GROWTH & DIVIDEND REPORT · 2026.09

丸紅 8002

累進配当・6期連続増配予想・実態純利益+38.3%・追加1,000億円自社株買い 。 利益成長と株主還元は魅力的な一方、 現在利回り2.27%では高配当目的の新規購入を急がない銘柄です。

株価 5,073円 利回り 2.27% 年間配当 115円 累進配当 6期連続増配予想 PER 14.28倍
81点/100点。成長・還元は高評価。ただし配当目的なら価格を待ちたい。 PER14.28倍、配当性向約32%、実態利益の成長は魅力。 一方、現在利回りは2.27%で、直近3期末平均3.04%を大きく下回ります。 利回り3%なら3,833円前後が目安です。
目次

投資判断の要点

丸紅は、 金属・エネルギー・電力・化学品・食料・航空機など、 幅広い事業を展開する総合商社です。

現在の強みは、 累進配当・6期連続増配予想・配当性向約32%・実態利益の成長・自社株買い です。

強み: 累進配当、利益成長、低めの配当性向、 1,000億円追加自社株買い、 積極的な資本配分。
現在の弱点: 利回り2.27%、PBR1.85倍。 高配当株としての購入効率は低めです。
81 100点満点

企業成長は評価。配当投資では株価待ち。

今すぐ高い配当収入を得る銘柄というより、 成長と増配を長期で取りにいくタイプです。

主要投資指標

株価
5,073円
2026年9月4日終値
年間配当
115円
2027年3月期予想
配当利回り
2.27%
3%基準未達
3期平均利回り
約3.04%
現在▲0.77pt
予想PER
14.28倍
15倍以下
PBR
1.85倍
商社としては高め
配当性向
約32%
利益余力あり
自己資本比率相当
42.3%
2026年6月末

6期連続増配予想

年間配当推移

35
20/3
33
21/3
62
22/3
78
23/3
85
24/3
95
25/3
107.5
26/3
115
27/3予
決算期 年間配当 増減
2020年3月期 35円 ―
2021年3月期 33円 ▲2円
2022年3月期 62円 +29円
2023年3月期 78円 +16円
2024年3月期 85円 +7円
2025年3月期 95円 +10円
2026年3月期 107.5円 +12.5円
2027年3月期予想 115円 +7.5円
今期予想が実現すれば 6期連続増配。 前期比では約7.0%の増配です。
2021年3月期には減配実績があり、 過去から一度も減配していない会社ではありません。

GC2027期間では累進配当

配当方針 累進配当
年間配当 115円予想
配当性向 約32%
DOE下限 なし

中期経営戦略「GC2027」期間では、 利益成長に応じた 累進配当 を継続する方針です。

配当性向約32%なので、 利益に対する配当負担は現在大きくありません。
ただし、累進配当は会社方針であり、 将来永久に減配しないことを保証する制度ではありません。
DOE4%以上など、 数値で定めた配当下限方針ではありません。

現在利回り2.27%は過去平均を大きく下回る

決算期 期末配当利回り
2024年3月期 3.23%
2025年3月期 3.99%
2026年3月期 1.91%
3期平均 3.04%
現在・予想 2.27%
2.27% − 3.04% = ▲0.77ポイント

現在利回りは、 直近3期末の単純平均を 0.77ポイント下回っています。

増配が続いていても、 現在の購入価格に対する配当効率は低下 しています。
直近期末1.91%よりは改善していますが、 配当目的ではまだ強い買い場とは言いにくい水準です。

最新1Q|収益・利益とも大幅成長

項目 1Q実績 前年同期比
収益 2兆6,092億円 +20.6%
営業利益 1,321億円 +54.7%
親会社帰属利益 1,864億円 +20.7%
実態純利益 約1,770億円 約+38.3%
単なる会計上の純利益だけでなく、 会社が一過性要因を調整した実態純利益も大きく伸びています。
1,864億円 ÷ 5,800億円 = 進捗率 約32.1%
通期純利益予想5,800億円に対する進捗は約32%。 数字上は順調です。

利益の質|実態利益も伸びている

会計上の純利益

1,864億円 +20.7%

親会社帰属利益も2桁増益です。

実態純利益

約1,770億円 +38.3%

一過性損益等を調整した会社独自指標でも 利益が伸びています。

今回の決算は、 一時利益だけで数字が膨らんだ内容ではなく、基礎的な利益も改善 している点を評価できます。
一方で、 実態利益の改善には 為替・市況の追い風も寄与 しています。 利益成長率をそのまま将来へ延長しない方が安全です。

主な成長源

銅

資源価格や権益価値の上昇が利益に寄与します。

原料炭

資源市況の改善時には大きな利益貢献が期待できます。

アルミ

金属関連の市況と需要拡大を取り込みます。

化学品

素材・化学関連で非資源寄りの利益基盤を持ちます。

航空機

航空需要回復や関連事業の改善が成長要因となります。

電力・インフラ

長期案件を通じ、資源以外にも収益源を持ちます。

追加1,000億円の自社株買い

追加自社株買い
上限1,000億円
2026年8月発表
取得期間
~2027/3/31
会社公表
年間配当
115円
増配予想
増配に加えて 追加1,000億円の自社株買い を実施。 1株価値の向上という点ではプラスです。
自社株買いは取得上限であり、 株価上昇を保証するものではありません。

成長投資と株主還元を同時に拡大

資本配分 従来計画 見直し後
新規投資・設備投資等 1兆7,000億円 1兆9,500億円
株主還元総額 7,000億円 9,000億円
成長投資と株主還元を 両方とも拡大 する積極的な資本政策です。
一方、 会社は株主還元後のフリーキャッシュフロー黒字に 必ずしも拘らず、 借入も柔軟に活用する方針です。
したがって、 還元拡大=すべて余剰現金で賄える とは考えません。 投資先の利益貢献と財務負担をセットで確認します。

資源と非資源を組み合わせた事業基盤

金属

銅・アルミ・原料炭など、資源市況の恩恵を受ける事業を持ちます。

エネルギー

石油・ガス・電力など世界需要を取り込む事業があります。

食料

生活に近い需要を取り込み、資源以外の収益源となります。

化学品

素材・化学分野でも幅広い商流と投資事業を展開します。

航空機

航空需要や関連サービスの回復・成長を取り込みます。

電力・インフラ

長期案件を通じ、比較的安定した収益機会を持ちます。

重点リスク

資源価格

銅・原料炭・エネルギー市況の悪化は利益を押し下げます。

円高

海外利益の円換算額減少や為替追い風の剥落につながります。

大型投資

1兆9,500億円規模の投資計画では案件選別が重要になります。

減損

海外投資や資源案件で大型減損が発生する可能性があります。

借入活用

投資と還元を同時に増やすため、財務負担の上昇に注意します。

PBR1.85倍

資産面で割安な商社株とは言いにくい水準です。

利回り2.27%

高配当目的では現在の資金効率が高くありません。

市況依存

実態利益が伸びても為替・市況の追い風を含む点には注意します。

商社重複

他の総合商社を保有している場合、似た資源・為替リスクが重なります。

継続確認ポイント: 115円配当、 実態純利益、 資源価格、 為替、 大型投資、 借入・財務、 1,000億円自社株買い です。

100点評価

配当利回り
5/10
増配・非減配
27/30
財務健全性
17/20
業績・成長性
19/20
割安度
13/20
評価項目 得点 主な理由
配当利回り 5/10 2.27%で3%基準未達
増配・非減配 27/30 6期連続増配予想・累進配当
財務健全性 17/20 一定の財務力。ただし投資・還元拡大で負債も確認
業績・成長性 19/20 実態純利益も大幅増益
バリュエーション 13/20 PER14倍台だがPBR1.85倍・利回り低め
合計 81/100 成長・累進配当株。高配当目的では価格待ち

年間115円配当から逆算した買い水準

2.27% 5,073円 成長期待中心 待ち
2.50% 4,600円 基準未達 再検討
2.80% 4,107円 配当改善 監視強化
3.00% 3,833円 利回り基準達成 打診買い
3.20% 3,594円 安全余裕↑ 買いやすい
3.50% 3,286円 業績維持前提 積極買い
115円 ÷ 3.0% ≒ 3,833円
高配当枠として扱うなら、 3,800円台 が最初の明確な購入目安です。
115円 ÷ 3.5% ≒ 3,286円
3,300円前後まで下がれば 利回り3.5%近くまで上昇。 業績と115円配当が維持されていれば、 かなり評価を上げやすい水準 です。
現在値から利回り3%ラインまでは約24%の距離があります。 3,833円まで必ず下落すると予想しているわけではありません。 今は配当目的の購入条件と合っていないという意味です。

分割購入の考え方

① 4,000~4,200円

利回り2.7~2.9%台。 企業成長も評価するなら監視を強める水準です。

② 3,700~3,850円

利回り約3%。 配当基準を満たし、最初の打診を検討しやすくなります。

③ 3,300~3,600円

利回り3.2~3.5%。 業績・資源市況に問題がなければ購入優先度を上げたいゾーンです。

最終判断:81点。累進配当・成長・自社株買いは魅力だが、現在5,073円は高配当目的では待ち。

丸紅は、 年間115円配当、 累進配当、 6期連続増配予想、 配当性向約32%、 PER14.28倍、 ROE13.61%、 1Q実態純利益約1,770億円・+38.3%、 追加1,000億円自社株買い、 株主還元総額9,000億円へ拡大、 新規投資・設備投資等1兆9,500億円、 という魅力を持っています。

特に、 利益成長と株主還元を同時に拡大している点 は高く評価できます。 また、 会計上の純利益だけでなく、 会社が一過性要因を調整した実態純利益も伸びているため、 足元の決算内容は強いです。

一方で、 現在利回り2.27%、 過去3期平均利回り3.04%を大きく下回ること、 PBR1.85倍、 資源価格・為替の影響、 積極投資と株主還元のため借入も柔軟に活用すること、 という注意点があります。

したがって、 現在5,073円では配当目的では待ち。 4,100円前後から監視を強め、 3,833円前後で利回り3%となれば打診、 3,500円台なら買いやすく、 3,300円前後なら業績維持を確認して積極購入 という判断です。

買い方 現在値は待ち。 4,100円前後で再評価。 3,833円で利回り3%。 3,500円台で買いやすい。 3,300円前後で積極候補。
継続確認 115円配当、 累進配当、 実態純利益、 資源価格、 為替、 投資案件、 借入・財務、 1,000億円自社株買い。

総合商社の中での位置づけ

丸紅は、 「利益成長・累進配当・積極投資・自社株買い」 を組み合わせた、 成長色の強い総合商社です。

業績

1Q実態純利益+38.3%。 足元の収益成長は非常に強い内容です。

還元

累進配当に加え、 追加1,000億円の自社株買い。 還元姿勢は強いです。

現在の弱点

利回り2.27%・PBR1.85倍。 高配当投資としては株価にかなり期待が織り込まれています。

総合81点。 会社の弱さよりも、 現在の配当利回りとバリュエーションで点を落としている銘柄 です。 年間配当収入を優先するなら、 現在は他の3~4%台高評価銘柄を優先し、 丸紅は価格下落時に再評価する扱いが合います。
情報源・前提
  • 株価:2026年9月4日終値 5,073円
  • 2027年3月期年間配当予想:115円
  • 予想配当利回り:2.27%
  • 予想PER:14.28倍
  • 予想配当性向:約32%
  • 5期連続増配実績・6期連続増配予想
  • 自己資本比率相当:42.3%
  • ROE:13.61%
  • GC2027期間:累進配当
  • 1Q実態純利益:約1,770億円
  • 追加自社株買い:上限1,000億円
  • 株主還元総額:9,000億円へ見直し
  • 新規投資・設備投資等:1兆9,500億円へ見直し

Yahoo!ファイナンス 株価・指標 / 丸紅 2027年3月期 第1四半期決算短信 / Yahoo!ファイナンス 配当履歴 / 有価証券報告書・配当政策 / IRBANK 配当利回り推移 / 丸紅 第1四半期決算説明資料・資本配分見直し / 丸紅 公式株主還元情報

本資料は2026年9月4日時点の 株価・会社予想・配当予想・決算数値・株主還元方針等を基に整理しています。 将来の業績・株価上昇、 年間115円配当、 6期連続増配、 累進配当、 1,000億円の自己株式取得、 9,000億円の株主還元、 実態純利益の成長を保証するものではありません。 特に銅・原料炭等の資源価格、 為替、 航空機・化学品等の業績、 大型投資、 減損、 借入・財務、 自己株買い、 株主還元方針については 最新の決算・IR資料をご確認ください。
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この記事を書いた人

26歳のメーカー勤務のサラリーマンです。
サイドFIREを目指して6000万の資産形成を目標にしています。
お金・投資の勉強をしており、資産を増やすための知識を蓄えながら、コツコツと
頑張っています!

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