アネスト岩田(6381)

アネスト岩田(6381)投資分析

COMPRESSOR & COATING EQUIPMENT REPORT · 2026.08

アネスト岩田 6381

DOE7.0~7.5%・普通配当87円下限・累進増配・利回り4.77% 。 圧縮機・真空機器・塗装機器をグローバル展開し、 新しい株主還元方針によって 高DOE型の累進配当銘柄へ変化した企業

株価 1,951円 表面利回り 4.77% 普通配当利回り 4.51% DOE 7.0~7.5% 自己資本比率 68.0% ROE 10.98%
評価:B+ランク/82点。長期候補だが、現在値では分割購入。 DOE7.0~7.5%・普通配当87円下限・累進増配方針は非常に魅力的。 一方で2025年3月期の減配実績、予想配当性向約92.6%、 PER19倍台を考えると積極購入は1,800円前後以下。 1,760円なら普通配当利回り5%となり魅力が大きく高まります。
目次

投資判断の要点

アネスト岩田は、 圧縮機・真空機器・塗装機器・スプレーガンなどを 国内外へ展開する産業機械メーカーです。

最大の評価ポイントは、 DOE7.0~7.5%、 普通配当87円を下限、 特別・記念配当を除く累進増配 という新しい株主還元方針です。

現在の表面利回りは4.77%と高く、 普通配当88円だけでも4.51%あります。

魅力: 高DOE、 普通配当下限、 累進配当、 自己資本比率68%、 ROE10%超、 1Q営業利益+32.8%、 自社株買い計画。
注意: 2025年3月期には49円から45円へ減配。 さらに今期の予想配当性向は約92.6%で、 PERも19倍台です。
B+ 82点

「過去の実績」より「今後の方針」を評価する銘柄

減配実績が直近にあるため、 長期連続増配株としてはまだ評価しにくい一方、 今後の還元方針はかなり強力です。

主要投資指標

株価
1,951円
2026年8月21日終値
予想配当利回り
4.77%
年間93円
普通配当利回り
4.51%
年間88円
3年平均利回り
4.35%
表面+0.42pt
PER
19.42倍
割安感は弱い
PBR
1.53倍
適正~やや高め
予想配当性向
約92.6%
高水準
自己資本比率
68.0%
良好

現在利回り4.77%は3年平均を上回る

決算期 年間配当 年度末利回り
2024年3月期 49円 3.62%
2025年3月期 45円 3.94%
2026年3月期 87円 5.48%
3年平均 4.35%
現在 93円 4.77%
4.77% − 4.35% = +0.42ポイント

表面利回りで見ると、 現在は過去3年平均より有利な水準です。

株価が高値圏でも、 年間配当が大きく引き上げられたことで 利回り4%台後半を確保しています。
ただし93円のうち5円は記念配当。 普通配当88円だけで見ると、 利回りは約4.51%。 3年平均との差は +0.16ポイント程度 に縮小します。

減配実績あり。ただし今後の還元方針は強い

年間配当推移

30
22/3
38
23/3
49
24/3
45
25/3
87
26/3
93
27/3予
決算期 年間配当 増減
2022年3月期 30円 増配
2023年3月期 38円 増配
2024年3月期 49円 増配
2025年3月期 45円 ▲4円減配
2026年3月期 87円 +42円
2027年3月期予想 93円 +6円
2025年3月期に減配しているため、 現在の連続増配・連続非減配は 実績1期/予想込み2期 です。

今期93円のうち5円は記念配当

普通配当
88円
実力配当
100周年記念配当
5円
一時的
年間合計
93円
今期予想
長期投資で見るなら、 93円ではなく 普通配当88円 を基準に株価を評価する方が安全です。

DOE7.0~7.5%+普通配当87円下限

DOE目安 7.0~7.5%
普通配当下限 87円
配当方針 累進増配
自社株買い 30~35億円

還元方針はかなり強い

2026年3月期の普通配当87円を下限にし、 特別配当・記念配当を除いた普通配当について 累進増配を掲げています。

「87円を下限に、原則減らさない」 という考え方になるため、 今後の配当安定性は大きく向上しました。

DOE7%台は非常に高い

DOE7.0~7.5%は、 一般的な高配当企業と比べても かなり高い水準です。

一方、 DOE配当は利益ではなく 自己資本を基準にします。 利益が弱い局面では 配当性向が100%近く、 あるいは100%を超える可能性があります。

予想配当性向は約92.6%

年間93円の場合

93円 ÷ 100.45円 = 約92.6%

今期利益のほぼ全額に近い水準を 株主へ還元する計算です。

普通配当88円の場合

88円 ÷ 100.45円 = 約87.6%

記念配当を除いても 配当性向は高水準です。

配当の安全性を見るときは利益だけでは不十分。 今後は、 営業キャッシュフロー、 フリーキャッシュフロー、 自己資本、 BPS も合わせて確認する必要があります。

最新1Q|営業利益+32.8%

項目 1Q実績 前年同期比
売上高 137億円 +13.3%
営業利益 12.34億円 +32.8%
1Qは売上以上に利益が伸びており、 収益性改善を伴った増収増益となっています。

主な増益要因

海外でオイルフリー圧縮機が伸長。

自動車補修向けスプレーガンも好調で、 SANWAの連結子会社化も売上増へ寄与しています。

1Q内容はかなり良好。 現在の82点評価に対して、 業績面はむしろ上向きです。

通期予想も上方修正

項目 修正前 修正後 評価
売上高 600億円 607億円 上方修正
営業利益 52億円 54億円 上方修正
1Qは好調ですが、 通期営業利益は前期比2.9%減予想。 したがって現時点では、 「1Qは強いが、通期ではまだ減益計画」 という評価です。

中長期の成長ドライバー

オイルフリー圧縮機

半導体・医療・食品など、 高品質な圧縮空気が必要な分野で 需要拡大が期待できます。

半導体

製造設備・精密機器分野への 設備投資拡大が追い風になります。

AI・データセンター

データセンター関連設備への投資増加も 産業機械需要の拡大要因です。

スプレーガン

自動車補修向けを中心に 海外販売拡大が期待されます。

SANWA

連結子会社化によって 国内販売・サービス網の強化を狙います。

高付加価値化

値上げと高機能製品へのシフトにより 利益率改善を目指します。

保守・交換需要

圧縮機や真空機器には 保守・修理・交換需要があります。

自社株買い

30~35億円規模の自己株買いは EPS・ROE改善要因です。

グローバル展開

日本だけでなく海外市場を取り込み、 長期的な成長余地を確保しています。

財務は良好

自己資本比率
68.0%
良好
ROE
10.98%
10%超
DOE目安
7.0~7.5%
高還元
前期配当性向
64.0%
今期はさらに上昇
自己資本比率68%、 ROE約11%。 財務健全性と資本効率のバランスは良好です。
ただし高DOE政策によって、 今後は自己資本の増加スピードが鈍る可能性があります。

重点リスク

配当性向

年間93円では約92.6%。 利益余力はかなり小さい状態です。

減配実績

2025年3月期に49円から45円へ減配。 長期連続増配実績はまだありません。

PER

19.42倍。 高配当株としては 現在価格の割安感は大きくありません。

中国・欧州

設備投資が減速すると 圧縮機・真空機器需要が弱くなる可能性があります。

SANWA統合

買収後の統合が計画どおり進まない場合、 利益・のれん面でリスクがあります。

記念配当

5円は創業100周年記念配当。 翌期に剥落する可能性があります。

最大の注意点: DOE方針は非常に魅力的ですが、 高DOE=配当安全性が無条件に高い わけではありません。 利益とキャッシュフローが配当についてこられるかを 継続確認する必要があります。

総合評価レーダー

配当利回り
10/10
配当継続性
22/30
財務健全性
19/20
業績・成長性
18/20
割安度
13/20
評価の核心: 利回り・財務・今後の還元方針は非常に強い。 一方、 過去の減配実績と現在PER19倍台 が総合評価を抑えています。

普通配当88円から逆算した買い水準

4.51% 1,950円 少額購入可
4.81% 1,830円 買いやすい
5.00% 1,760円 積極購入
5.21% 1,690円 強い買い場
5.50% 1,600円 かなり魅力的
購入イメージ: 現在1,950円前後なら少額。 1,800円台前半から買いやすくなり、 1,760円では普通配当利回り5%。 1,700円前後ならかなり積極的に検討できます。

この銘柄で狙う投資シナリオ

① 高DOE

DOE7%台を基準とした 高水準の配当を受け取ります。

② 累進増配

普通配当87円を下限として 長期的な配当成長を狙います。

③ 利益成長

オイルフリー圧縮機、 スプレーガン、 SANWA統合などによる利益拡大を待ちます。

アネスト岩田は、 「高いDOEと累進配当を受け取りながら、 今後の利益成長で配当性向を正常化する」 ことが理想的な投資シナリオです。

最終判断:B+ランク82点。新しい還元方針は強力だが、現在は分割購入向き。

アネスト岩田は、 表面利回り4.77%、 普通配当利回り4.51%、 DOE7.0~7.5%、 普通配当87円下限、 累進増配、 自己資本比率68%、 ROE10.98%、 1Q営業利益+32.8%、 30~35億円規模の自社株買い、 という魅力を持っています。

特に、 「DOE7%台+普通配当87円下限+累進増配」 という新しい還元方針は、 今回分析している銘柄群の中でもかなり強い内容です。

一方で、 2025年3月期の減配、 予想配当性向約92.6%、 普通配当だけでも約87.6%、 PER19.42倍、 記念配当5円、 という弱点があります。

したがって、 現在1,950円前後では少額購入。 1,800円前後から積極度を上げ、 1,760円なら普通配当利回り5%で本格購入候補 という判断が適しています。

買い方 1,950円前後は少額。 1,830円前後で追加。 1,760円で積極購入。 1,690円以下なら強い買い場。
継続確認 普通配当88円、 DOE7~7.5%、 営業CF、 自己資本、 SANWA統合、 中国・欧州需要、 営業利益。

高配当ポートフォリオでの位置づけ

アネスト岩田は、 「過去の連続増配実績で買う銘柄」ではなく、 「今後のDOE・累進配当方針を買う銘柄」 という位置づけです。

還元方針

DOE7.0~7.5%、 普通配当87円下限。 非常に強力です。

企業品質

自己資本比率68%、 ROE約11%。 財務と収益性のバランスは良好です。

現在の買いやすさ

表面利回りは高いものの、 PER19倍台。 1,800円以下の方が安全余裕があります。

情報源・前提
  • 株価・PER・PBR・EPS: 2026年8月21日終値・会社予想等を基準
  • 年間配当: 2027年3月期予想93円
  • 普通配当: 88円
  • 創業100周年記念配当: 5円
  • 3年平均配当利回り: 2024年3月期~2026年3月期の年度末利回り単純平均
  • 株主還元: DOE7.0~7.5%、普通配当87円下限、特別・記念配当を除く累進増配
  • 最新業績: 2027年3月期第1四半期実績および上方修正後会社予想

アネスト岩田 株主還元方針 Yahoo!ファイナンス 配当履歴 IRBANK 配当推移

本資料は2026年8月21日時点の 株価・会社予想・配当予想等を基に整理しています。 将来の業績・配当・株価上昇を保証するものではありません。 特にDOE7.0~7.5%方針、 普通配当87円下限、 営業キャッシュフロー、 自己資本、 SANWA統合、 中国・欧州設備投資、 記念配当、 年間93円配当については 最新の決算・IR資料をご確認ください。
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この記事を書いた人

26歳のメーカー勤務のサラリーマンです。
サイドFIREを目指して6000万の資産形成を目標にしています。
お金・投資の勉強をしており、資産を増やすための知識を蓄えながら、コツコツと
頑張っています!

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