BUILDING SOLUTIONS REPORT · 2026.08
三和ホールディングス 5929
利回り4.04%・DOE10%目安・ROE17.83%・6期連続増配予想 。 国内シャッター首位に加え、 北米・欧州にも事業基盤を持つ、 高収益・高還元型の優良配当成長株。
投資判断の要点
三和ホールディングスは、 シャッター・ドア・自動ドアなどの 建築用開口部製品を世界で展開するメーカーです。
国内ではシャッター最大手クラス、 海外では北米のOverhead Door、 欧州のNovofermなどを展開しています。
現在は、 利回り4.04%、 PER12.64倍、 6期連続増配予想、 DOE10%目安、 ROE17.83% と、配当・収益性・株価のバランスが非常に良好です。
企業品質は上位クラス
高ROE・DOE・増配・財務・グローバル事業の組み合わせは非常に強力。 ただし記念配当を除いて評価し、 1Q減益を考慮して分割購入が適切です。
主要投資指標
表面利回り4.04%は3年平均を大きく上回る
| 決算期 | 年間配当 | 期末利回り |
|---|---|---|
| 2024年3月期 | 78円 | 2.91% |
| 2025年3月期 | 106円 | 2.22% |
| 2026年3月期 | 130円 | 3.68% |
| 3年平均 | ― | 2.94% |
| 現在 | 146円 | 4.04% |
現在の表面利回りは、 過去3年平均を大きく上回ります。
数字だけを見ると、 歴史的にはかなり買いやすい利回り水準です。
6期連続増配予想・17期連続非減配予想
年間配当推移
| 決算期 | 年間配当 | 前期比 |
|---|---|---|
| 2019年3月期 | 32円 | +2円 |
| 2020年3月期 | 34円 | +2円 |
| 2021年3月期 | 34円 | 据え置き |
| 2022年3月期 | 36円 | +2円 |
| 2023年3月期 | 58円 | +22円 |
| 2024年3月期 | 78円 | +20円 |
| 2025年3月期 | 106円 | +28円 |
| 2026年3月期 | 130円 | +24円 |
| 2027年3月期予想 | 146円 | +16円 |
DOE10%目安は非常に強い株主還元方針
利益だけに依存しにくい
DOEは自己資本を基準に配当を決める指標です。
三和HDは、 より安定的な配当を実施するため、 DOE10%を目安とする方針へ変更しています。
ただし「下限」ではない
重要なのは、 「DOE10%以上を保証する」という表現ではなく、 「10%を目安」としている点です。
三和HDの事業の強み
国内シャッター首位
重量・軽量シャッターを中心に 国内トップクラスのシェアを持ちます。
メンテナンス需要
シャッターや自動ドアは 定期点検・部品交換・修理が必要。 継続的なストック収益につながります。
価格決定力
防犯・防災・営業継続に関わる製品のため、 単純な価格競争になりにくい特徴があります。
北米
Overhead Doorを中心に、 住宅・商業施設向け製品を展開しています。
欧州
Novofermを中心に、 ガレージドア・産業用ドアなどを展開します。
グローバル分散
日本だけでなく 北米・欧州・アジアに展開。 地域分散による成長余地があります。
最新1Q|営業利益▲40.8%の弱いスタート
| 項目 | 1Q実績 | 前年同期比 |
|---|---|---|
| 売上高 | 1,404億円 | ▲0.3% |
| 営業利益 | 58.78億円 | ▲40.8% |
| 経常利益 | 66.51億円 | ▲36.1% |
| 純利益 | 48.42億円 | ▲32.9% |
地域別で明暗
| 地域 | 状況 |
|---|---|
| 日本 | 売価転嫁で増収増益 |
| 北米 | 住宅低迷で大幅減益 |
| 欧州 | 営業赤字 |
| アジア | 減収・営業赤字 |
通期では営業最高益を計画
| 項目 | 2027年3月期予想 | 前期比 |
|---|---|---|
| 売上高 | 6,770億円 | +2.5% |
| 営業利益 | 810億円 | +2.4% |
| 経常利益 | 825億円 | +2.3% |
| 純利益 | 600億円 | +0.4% |
| EPS | 286円前後 | ― |
| 年間配当 | 146円 | +16円 |
中期経営計画2027
防災需要
防火・防煙シャッターなど、 建物安全性向上の需要を取り込みます。
省エネ・高断熱
建築物の省エネ化に伴い、 高断熱ドア・開口部製品の需要拡大が期待できます。
メンテナンス
既設製品の保守・点検・更新を拡大し、 ストック型収益を強化します。
スマート化
IoT・自動制御などを活用した 次世代開口部製品を展開します。
M&A
地域・製品領域拡大のため、 必要に応じてM&Aも活用します。
生産性改善
自動化・設備投資・物流改善によって 収益性向上を狙います。
重点リスク
北米住宅市場
住宅ローン金利や住宅着工減少によって 北米事業の売上・利益が悪化する可能性があります。
欧州赤字
需要低迷・人件費・原材料費増加によって、 欧州事業の採算悪化が続くリスクがあります。
記念配当反動
146円のうち14円は記念配当。 来期の表示配当が減少する可能性があります。
PBR2.23倍
高ROEを評価した株価水準。 ROE低下時には バリュエーション調整が起こりやすくなります。
為替
海外事業比率が高く、 円高になると海外利益の円換算額が減少します。
通期達成リスク
1Qが大幅減益だったため、 通期最高益達成には 下期の強い改善が必要です。
総合評価レーダー
年間配当146円から逆算した買い水準
普通配当132円で見た実質買い水準
横河ブリッジHD・宮地エンジとの比較
| 項目 | 三和HD | 横河ブリッジHD | 宮地エンジ |
|---|---|---|---|
| 配当利回り | 4.04% | 4.36% | 4.58% |
| 3年平均との差 | +1.10pt | +0.48pt | ▲0.59pt |
| PER | 12.64倍 | 14.33倍 | 21.73倍 |
| PBR | 2.23倍 | 0.89倍 | 1.04倍 |
| 予想配当性向 | 50.7% | 62.4% | 99.4% |
| 配当方針 | DOE10%目安 | 累進配当・DOE3.5% | 業績連動 |
| 連続増配 | 6期予想 | 10期予想 | 0期 |
| ROE | 17.83% | 6.59% | 7.83% |
| 総合評価 | 91点 | 89点 | 72点 |
この銘柄で狙う投資シナリオ
① 高ROE維持
ROE17%超を維持しながら、 DOE10%方針で配当を伸ばすシナリオです。
② 海外利益回復
北米住宅市場と欧州採算が回復すれば、 再び利益成長が加速します。
③ ストック収益拡大
メンテナンス・更新需要を積み上げ、 利益の安定性を高めます。
最終判断:Aランク91点。現在値から打診、3,400円台で積極度アップ。
三和ホールディングスは、
国内シャッター首位級、
メンテナンスによるストック収益、
北米・欧州へのグローバル展開、
6期連続増配予想、
17期連続非減配予想、
DOE10%目安、
ROE17.83%、
自己資本比率63.6%、
PER12.64倍、
という非常に強い条件を持っています。
特に、
高ROEとDOE10%を両立している
点は大きな強みです。
一方、
現在の年間配当146円には
記念配当14円が含まれています。
普通配当132円だけで見ると
利回りは約3.65%。
さらに1Q営業利益は40.8%減少しており、
北米・欧州の利益回復確認が必要です。
そのため、
「現在値でも買えるが、
一括ではなく下落時に厚くする」
のが適切です。
高配当ポートフォリオでの位置づけ
三和HDは、 単純な高利回り株というより、 高ROE・増配・DOE・成長力を兼ね備えた 「配当成長型の主力候補」 です。
企業品質
高ROE・国内首位級・グローバル事業。 主力保有候補として高評価。
還元
DOE10%目安+自社株買い。 還元方針は非常に強力です。
現在の買いやすさ
現在でも打診可能。 3,400円台以下なら 優先順位をさらに上げたい水準です。
- 株価・PER・PBR: 2026年8月21日終値基準
- 年間配当: 2027年3月期会社予想146円
- 配当内訳: 普通配当132円+創業70周年記念配当14円
- 3年平均利回り: 2024年3月期〜2026年3月期の期末利回りを単純平均
- 株主還元: DOE10%目安・配当+自己株式取得
- 最新業績: 2027年3月期第1四半期決算・会社通期予想
三和ホールディングス IR / 株主還元・配当 / 中期経営計画2027











コメント