TOYO TIRE(5105)

TOYO TIRE(5105)投資分析

TIRE & MOBILITY REPORT · 2026.08

TOYO TIRE 5105

6期連続増配予想・PER約9.4倍・大規模自社株買い 。 北米SUV・ピックアップ向け大型タイヤで高収益を稼ぎ、 資本政策でも大きく動き始めた 高収益バリュー株

株価 3,789円 利回り 3.56% 年間配当 135円 PER 約9.4倍 6期連続増配予想 株主優待なし
評価:Aランク/89点。3,600円前後から検討、3,350円以下なら積極的。 高い営業利益率・低PER・連続増配・低配当性向が魅力。 一方、現在利回りは3年平均を下回り、上期営業利益も22.2%減。 今は追いかけず、3,600円以下を狙いたい銘柄です。
目次

投資判断の要点

TOYO TIREは、 タイヤ国内大手の一角で、 特に北米のSUV・ピックアップトラック向け 大径タイヤに強みを持つメーカーです。

現在は、 配当利回り3.56%、 PER約9.4倍、 PBR約1.06倍、 6期連続増配予想 と、利益水準に対する株価の割安感が目立ちます。

さらに2026年8月には、 三菱商事が保有していた約20%の株式を 約1,110億円で取得。 消却後は1株当たり利益の向上が期待できます。

魅力: 北米高収益、 営業利益率の高さ、 6期連続増配予想、 13期連続非減配予想、 低PER、 大規模自社株買い。
注意: 上期営業利益は22.2%減。 現在利回り3.56%も 3年平均約4.05%を下回っており、 利回り基準ではまだ強い買い場ではありません。
A 89点

高収益+資本効率改善型

今の魅力は配当だけではありません。 20%規模の自己株取得・消却によって、 EPS・ROE・将来配当の改善余地が大きくなっています。

主要投資指標

株価
3,789円
2026年8月21日終値
予想配当利回り
3.56%
年間配当135円
3年平均利回り
約4.05%
現在は▲0.49pt
予想PER
約9.4倍
割安
PBR
約1.06倍
1倍近辺
連続増配
6期予想
2021年以降毎年増配
予想配当性向
約26.8%
増配余力あり
自己資本比率
71.6%
自社株買い前

現在利回り3.56%は3年平均を下回る

年度 年間配当 年末株価 配当利回り
2023年 100円 2,360円 4.24%
2024年 120円 2,446円 4.91%
2025年 130円 4,335円 3.00%
3年平均 4.05%
現在 135円 3,789円 3.56%
3.56% − 4.05% = ▲0.49ポイント

現在利回りは、 3年平均を0.49ポイント下回っています。

3年平均利回り4.05%に相当する株価は 約3,333円です。

判断: PERは低いものの、 配当利回りだけを見ると まだ積極買い水準ではありません。 3,600円以下から検討したいところです。

6期連続増配予想・13期連続非減配

年間配当推移

45
2019
45
2020
76
2021
80
2022
100
2023
120
2024
130
2025
135
2026予
年度 年間配当 増減
2019年 45円 据え置き
2020年 45円 据え置き
2021年 76円 +31円
2022年 80円 +4円
2023年 100円 +20円
2024年 120円 +20円
2025年 130円 +10円
2026年予想 135円 +5円
2026年に135円となれば、 6期連続増配 。 2014年以来、一度も年間配当を減らしておらず、 13期連続非減配予想 となります。
年間配当 135円
連続増配 6期予想
連続非減配 13期予想
予想配当性向 約26.8%
2020年の45円から 2026年予想135円まで、 6年間で配当は3倍 になっています。

約20%規模・1,110億円の自社株買い

取得株数
3,082万株
30,822,200株
取得単価
3,602円
会社が買い戻した価格
取得総額
約1,110億円
極めて大規模
発行済株式比率
約20%
消却予定

株主へのメリット

  • 発行済株式数が約20%減少
  • 同じ純利益でもEPSが上昇
  • 1株配当の増額余地が拡大
  • ROE・資本効率の改善
  • 三菱商事との持ち合い解消
  • 株式需給の改善
理論上、 株式数が約20%減れば、 同じ利益でもEPSは約25%上昇 します。

3,602円は重要な参考価格

自社株取得価格 = 3,602円

TOYO TIRE自身が 約1,110億円を投じて買い戻した価格です。

そのため、 3,550〜3,600円付近は 株価水準を考える上で一つの参考になります。

ただし約1,110億円の現金が流出するため、 自社株買い前の財務指標を そのまま使い続けるのは適切ではありません。

2026年上期|増収ながら営業利益▲22.2%

指標 上期実績 前年同期比 通期予想 進捗率
売上高 2,842億円 +0.3% 6,380億円 44.5%
営業利益 375億円 ▲22.2% 900億円 41.7%
経常利益 394億円 ▲9.9% 870億円 45.3%
純利益 294億円 ▲11.7% 620億円 47.5%

通期予想は内容に濃淡

項目 旧予想 新予想
売上高 6,200億円 6,380億円
営業利益 940億円 900億円
経常利益 820億円 870億円
純利益 540億円 620億円
本業は要確認。 純利益は上方修正ですが、 営業利益は下方修正。 為替差益などではなく、 営業利益の回復を確認したい局面です。

TOYO TIREの事業の強み

北米大型タイヤ

SUV・ピックアップトラック向け 大径タイヤで高いブランド力を持っています。

高付加価値戦略

販売本数だけを追わず、 高単価・高利益率の商品構成を重視しています。

交換用中心

新車用より交換用タイヤ比率が高く、 値上げや商品ミックス改善を 利益につなげやすい構造です。

高い利益率

2025年営業利益率は16.4%。 タイヤメーカーとして かなり高収益な水準です。

ブランド力

北米では大型SUV・ピックアップの カスタム需要との相性が良く、 価格競争だけになりにくい特徴があります。

改善した財務

自己資本比率は 2020年49.6%から 2026年上期71.6%まで改善しています。

今後の成長材料

北米SUV市場

SUV・ピックアップトラックの 高付加価値タイヤ需要拡大を取り込みます。

大径化

高単価の大径タイヤ比率上昇は 売上単価と利益率の改善につながります。

北米値上げ

価格改定が浸透すれば、 原材料・物流費上昇の吸収が期待できます。

セルビア工場

欧州生産体制を再編し、 生産効率改善と物流最適化を進めます。

EPS向上

約20%の自己株消却により、 利益横ばいでもEPSを伸ばしやすくなります。

配当余力

配当性向は概算26.8%。 利益と財務の状況次第では 追加増配余地があります。

重点リスク

北米依存

SUV・ピックアップ市場への集中度が高く、 北米景気悪化の影響を受けやすい構造です。

為替

円安は追い風ですが、 円高になると海外利益の円換算額が低下します。

原材料費

天然ゴム、 合成ゴム、 カーボンブラック、 原油価格の上昇は利益を圧迫します。

物流費

海上運賃や北米物流費の上昇は 利益率悪化要因になります。

米国関税

米国の関税・通商政策次第で 輸出採算が変動する可能性があります。

財務低下

1,110億円の自社株買いによって 現金・自己資本は大きく減少します。

注意: 今回の20%規模の自己株取得は 非常に大きな株主還元ですが、 2026年だけの特殊要因です。 この還元規模が毎年続く前提で 評価しないことが重要です。

総合評価レーダー

配当利回り
8/10
配当継続性
28/30
財務健全性
18/20
業績・成長性
17/20
割安度
18/20
評価の核心: PER9倍台、 6期連続増配、 13期非減配、 高い営業利益率。 自社株消却によるEPS改善も加わり、 企業価値向上余地は大きいです。

年間配当135円から逆算した買い水準

現在 3.56% 3,789円 監視
3.75% 3,600円 打診買い
4.00% 3,375円 買いやすい
4.05% 3,333円 3年平均
4.25% 3,176円 積極買い
4.50% 3,000円 強い買い場
分割購入案: 3,550〜3,600円で打診。 3,330〜3,375円で買い増し。 3,100円台なら積極度を上げ、 3,000円前後ならかなり強い買い場です。

ブリヂストンとの比較

項目 TOYO TIRE ブリヂストン
配当利回り 3.56% 3.04%
予想PER 約9.4倍 約15.2倍
PBR 約1.06倍 約1.36倍
連続増配 6期予想 6期予想
配当性向 約26.8% 約46.2%
財務安定性 高い 非常に高い
事業分散 北米集中 世界分散
現在の買い妙味 TOYO TIRE 調整待ち
企業規模・地域分散・ブランド安定性では ブリヂストンが上。 一方で、 現在利回り・PER・配当性向・増配余力 ではTOYO TIREの方が魅力的です。

最終判断:Aランク89点。3,600円以下を待って分割購入。

TOYO TIREは、 北米SUV・ピックアップ向けの高収益タイヤ、 営業利益率の高さ、 6期連続増配予想、 13期連続非減配、 PER約9.4倍、 低い配当性向、 そして約20%規模の自己株取得・消却、 という非常に強い投資材料を持っています。

特に今回の自社株買いは TOYO TIREの資本政策を大きく変えるイベントです。 株式数が減少することで、 同じ利益でもEPS・ROE・1株配当を 伸ばしやすくなります。

一方、 現在利回り3.56%は3年平均4.05%を下回り、 上期営業利益も22.2%減少しています。

したがって、 「会社は魅力的だが、 現在3,789円で急いで買う必要はない」 という判断です。

買い方 3,550〜3,600円で打診。 3,330〜3,375円で買い増し。 3,100円台なら積極購入候補。
継続確認 北米販売、 営業利益率、 値上げ効果、 原材料・物流費、 自社株消却、 買い戻し後の財務、 配当方針。
情報源・前提
  • 株価: 2026年8月21日終値3,789円
  • 年間配当: 2026年12月期会社予想135円
  • 配当履歴: 2014年以降の年間配当実績
  • 業績: 2026年12月期上期決算および修正通期予想
  • 自社株買い: 2026年8月の三菱商事保有株取得
  • 配当性向: 自己株式取得後の株式数と会社純利益予想を用いた概算

TOYO TIRE IR 業績予想

本資料は2026年8月21日時点の 株価・業績予想・配当予想等を基に整理しています。 配当性向は自己株式取得後の株式数を用いた概算値であり、 会社開示の正式な配当性向とは異なる場合があります。 また、大規模自己株式取得後は 現金・自己資本・自己資本比率などが変化するため、 最新の貸借対照表を確認する必要があります。 業績・配当・株価の将来推移を保証するものではありません。
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この記事を書いた人

26歳のメーカー勤務のサラリーマンです。
サイドFIREを目指して6000万の資産形成を目標にしています。
お金・投資の勉強をしており、資産を増やすための知識を蓄えながら、コツコツと
頑張っています!

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